吉良よし子

参議院議員

吉良よし子 国会質問

国会質問

2026年・第221通常国会

トマホーク配備撤回を 「高額」「日米一体先制攻撃も」

要約

 日本共産党の吉良よし子議員は18日の参院決算委員会で、日本政府が400発の取得を進めている米国製長距離巡航ミサイル・トマホークは、購入費用が高額で維持運用費用も明らかでなく青天井で、米国と一体での先制攻撃が可能だと告発し、配備撤回を求めました。

 吉良氏は、2024年に海上自衛隊幕僚長が日米双方のトマホークが同じ目標を攻撃することは「可能」だと発言したと追及。米国でトマホーク装備のため改修を受けた海自イージス艦は目標を共有可能だと見られ、米国の対イラン先制攻撃のような攻撃を「一緒にやれる」と批判しました。

 日本のトマホーク取得費用は23年の段階で、400発分の2113億円、1発あたり5億2825万円と、米国の予算書にもとづく1発2億7355万円の倍近くだとして、「言い値で買わされているのではないか」と追及。今年度の小学校給食無償化の国費負担分は1649億円だが、トマホーク購入をやめれば中学校給食無償化にも税金を回せたと指摘しました。

 防衛装備庁の資料によれば、無人偵察機グローバルホークの「運用・維持」費用は3785億円との記載があるのに、なぜトマホークの同費用の記載がないのかと追及。防衛装備庁の家護谷昌徳プロジェクト管理部長が同費用を示せなかったのに対し吉良氏は「購入費用だけでなく維持管理にも大量の予算が使われることは看過できない。先制攻撃に使われるトマホーク配備は今すぐやめるべきだ」と要求しました。

 小泉進次郎防衛相は、特定の相手に依存しないために「防衛産業を自前で育成しなければいけない」などと開き直りました。吉良氏は、トマホークの「運用・維持」費用さえ明示できないのに「高い費用をかけて戦争できる国づくりをすることは到底認められない」と厳しく批判しました。

しんぶん赤旗5月19日付より抜粋

議事録(未定稿)

※こちらの議事録は速報・未定稿版となります

○吉良よし子君 トマホークについても質問したいと思います。
 二〇二三年、当時の岸田首相がトマホークの購入を明言して、昨年度から納入を開始しているとのことなわけですが、その納入開始に先立って、二〇二四年からはトマホーク運用に向けての日米共同訓練というのも開始されたと。その訓練に合わせた二〇二四年三月二十六日の記者会見で、海上幕僚長は記者の質問に答えて、日米がそれぞれのトマホークを保有し、同じ目標に対して攻撃を行うことは可能とお答えになっていると。
 そこで、大臣に伺いたいと思います。
 トマホークについて、アメリカと同じ目標を攻撃することが可能になったということですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) アメリカからの情報に依存するわけではありませんが、情報収集も含めて、作戦の様々な場面において日米が協力していくことは当然です。このことは、トマホークの取得の前後で変わるものではありません。
 その上で、自衛隊と米軍は各々独立した指揮系統に従って行動することから、自衛隊の運用に係る意思決定はあくまで自衛隊が行うことにも変わりはありません。
 そして、日米間においては平素から様々な協力を行っており、スタンドオフ防衛能力に係るものも含め、運用上の連携についても、緊密な情報共有と状況に応じた双方向の調整の下で行っていくことになります。
 こうした観点から、我が国はこれまでアメリカとの間で緊密にやり取りを行ってきていますが、その具体的な内容については、相手方のある事柄であり、また自衛隊の運用に関わる事柄であるため、お答えは差し控えます。
 いずれにせよ、自衛隊と米軍は各々独立した指揮系統に従って行動することから、自衛隊の運用に係る意思決定はあくまで自衛隊が行うことに変わりはありません。
○吉良よし子君 お答えは差し控えるという御答弁だったと思うんですけれども、その同じ目標を攻撃することが可能かどうかというのをね。各々で自律的に運用はしていくという一方で、緊密な情報共有はされるというのが御答弁なわけですよ。
 しかも、システム上どうなっているかといえば、この間でいうと、トマホークを設置する海上自衛隊のイージス艦、例えば「ちょうかい」については三月末で、アメリカでトマホークの発射装置、そしてソフトウェアの取り付ける、そういった改修も行っていると。システムについての改修をアメリカで行っているわけで、つまりは、そうしたシステム上は同じ目標を攻撃することも可能になる、共有も可能になるということじゃないかと思うわけですね。
 そもそもトマホークというのは、弾道ミサイルなどと違って、レーダーに探知されにくく迎撃されにくい兵器と言われて、先制攻撃に適した兵器なわけです。だから、トランプ政権のイラン攻撃でも先制攻撃の主力兵器として使用されて、イランの人々を殺傷していると。
 トランプ政権の先制攻撃ではイラン南部の小学校が攻撃されて、子供も含めた市民百七十五人が亡くなる事態も起きているわけですけど、アメリカと情報を共有する、同じ目標を共有して攻撃を行えるようになるということになるんだとするならば、そうしたイランに対する先制攻撃のような攻撃を日本もアメリカと一緒にやれるようになるということで、これはあってはならないし、許されないことだということは申し上げておきたいと思うわけです。
 その上で、今日、問題視したいのは、その費用についてなんですね。
 二〇二三年、当時の岸田首相は衆議院の予算委員会で、二千百十三億円を計上して最大四百発のトマホークを購入するということをおっしゃったわけです。一方で、アメリカの予算書に基づいてトマホークの単価というのを計算すると、二〇二三年時点で一発二億七千三百五十五万円なんですね。だけれども、岸田首相の言う二千百十三億円を単純に四百で割った場合、その単価というのは五億二千八百二十五万円にもなるわけです。
 トマホークの購入費用について、一発当たりの単価がアメリカの倍近くになっているのはなぜか、防衛装備庁、お答えください。
○政府参考人(家護谷昌徳君) お答えいたします。
 自衛隊が保有する誘導弾の単価や、これを推察される情報については、我が国の具体的な防衛能力が明らかとなるため、お答えは差し控えさせていただきます。
 その上で申し上げますと、トマホークミサイルの取得金額である約千六百九十四億円、これにつきましては、ミサイルの取得だけではなくて、技術支援、輸送費、それからFMSで購入する上で必要な経費など、もろもろが含まれているものでございます。そのため、トマホークミサイルの取得金額を最大購入数量である四百発で単純に割りましても、あの数字にはならないというものでございます。
 したがいまして、過去の他国の実績やその他公刊情報のミサイル単価と一概に比較することはできないというふうに考えております。
○吉良よし子君 お答えできないということでしたけど、単純に割った額ではないという話なわけですね。
 でも、単純に割った額じゃないとしたら、その上に上乗せされているものは何なのかという話なんです。全く見えないわけです。技術支援などとおっしゃったわけですけど、じゃ、その額が一体、億単位で増える、一発当たり。二・七億円分が、単純に割れば五億円分という話ですよ。そんな億単位で一発当たり増えるような額になるのかという疑問なわけです。要するに、アメリカの言い値で買わされているということじゃないかということが見えてくると思うんですね。
 ちなみに、今年度の小学校の給食無償化に係る国費負担分、これ千六百四十九億円なんですね。トマホーク購入費用よりも全然低いわけですけれども、もし、このトマホークの購入をやめれば、小学校だけじゃなくて中学校にもそういう予算を回せたんじゃないかなんて、そんなことも考えてしまうような、それだけの額をアメリカ言い値で買わされているんじゃないかというのは、本当に許してはならないことじゃないかと思うわけです。
 しかも、これ買って終わりじゃなくて、維持管理のために経費も掛かるんだと。資料を御覧いただきたいと思います。防衛装備庁の資料ですけど、運用、維持についての枠はあるわけです。しかし、トマホークについては、そこバーになっていて、金額が記載されていないんですね。一方、グローバルホークの場合は、運用、維持にちゃんと書かれていて、三千七百八十五億円と。この細かい内訳についても別のページに示されているわけですが、それに比べてトマホークの費用というのはざっくりし過ぎじゃないかと思うんですけど、トマホークについても当然、運用、維持の費用は掛かると、それ幾らになるのか、お答えください。
○政府参考人(家護谷昌徳君) お答えいたします。
 防衛省としましては、取得プログラムの分析及び評価の結果の概要ということで、毎年こういったライフサイクルコストの情報を公表しているところでございます。
 トマホークにつきましては、昨年、量産配備段階までの金額について確からしい見積りが出ましたので、それを公表したところでございます。さらに、運用時段階につきましては、今年公表するものについて含めたいというふうに思っておりまして、今作業を進めているところでございます。
○吉良よし子君 幾らかは今はお答えになれないということですか。
○政府参考人(家護谷昌徳君) 現状、今数字をつくっているところでございます。
○吉良よし子君 いや、もう答えられないというのはいかがなものかと思うんですよ。
 トマホークの場合、そのミサイルそのものに付いている誘導装置システムというのがあるわけですよね。そうしたものの維持管理、メンテナンスも当然必要になってくると思われるわけで、イージス艦の改修をアメリカでやったということも踏まえれば、アメリカに場合によっては持っていってメンテナンスを行う必要も出てくる、その経費も掛かるような可能性だってあるわけで、それが幾ら掛かるのか、どんな名目が妥当なのかと、国民が知るすべもないまま、購入費用だけじゃなくて維持管理費も大量の予算が使われるなんてことを看過するわけにはいかないと思うわけで、そうした高い、そして先制攻撃に使われるようなトマホークを配備するなんていうのは、もう今すぐやめるべきと思いますが、最後、防衛大臣、いかがですか。
○国務大臣(小泉進次郎君) 先ほどから聞いていますと、アメリカの言い値で買わされることはどうなのかと、そういう思いをお持ちであるならば、是非、防衛装備移転の今回の見直しも共産党にも御理解をいただきたいと思いますね。
 我々、もう既に、自衛隊が使っている装備品の海外から買っているものの九割以上はアメリカです。これは一般的に、どんなものであっても、特定の相手に対してそれだけ依存するということをどれだけ分散できるかということは世界各国考えていて、日本としても自前の能力を付けていく、そのことをやっていくことが求められているような安全保障環境になってきて、それだけ、アメリカの言い値じゃないと、もっと日本が交渉力を付けろというのでおっしゃるのであれば、防衛産業を自前でしっかりと育成しなければいけないわけです。
 そして、もう既に、我々、あれですから、自衛隊が使っているものは、戦闘機にしてもミサイルにしても海外から購入しているわけです。そのことに目をつぶっておいて、海外に展開をすることはいかぬということは、私は、なかなかその理屈は成り立たないし、万が一のときに助け、助けられるような関係性を構築することにはつながらないというふうに考えております。
 しっかりと、我々、同盟関係の抑止力、そして対処力、強化するために必要なものはしっかりと積み上げて御議論をさせていただきたいと思いますし、世界各国でこんなに毎日国会で御質問に答える防衛大臣はいないということで、国会に対する説明責任も、私は、国会に対する関与という面で、これだけ説明をしている防衛大臣、絶対いませんよ。そこは自信を持って、日本は透明性高く、皆さんからチェックをいただいているというふうに言えると思っております。