吉良よし子

参議院議員

吉良よし子 国会質問

国会質問

2026年・第221通常国会

子どもの習い事での暴力防止に対策を

要約

 日本共産党の吉良よし子議員は20日の参院こども・子育て・若者活躍特別委員会で、子どもが習い事の場で受けている暴力・性暴力・ハラスメントなど人権侵害被害を示し、救済・再発防止の取り組みや枠組みづくりを国の責任で進めるよう求めました。

 吉良氏は、学習塾以外の習い事に中学生の約5割、小学生の約8割が通い、「子どもたちの主要な居場所だ」と指摘。黄川田仁志こども政策担当相は「子どもが人権侵害を受けることは決して許されない」との認識を示しました。

 吉良氏は「新日本婦人の会」神奈川県本部のネット調査結果を示し、「死ねと言われる」「卑わいな言葉の乱用」などの被害の実態を告発。同調査で「相談する場がなかった」との回答が61%にのぼると指摘し、「公的な相談窓口はどこか」と質問しました。齊藤馨こども家庭庁支援局長は「文科省の『24時間子供SOSダイヤル』、法務省の『こどもの人権110番』がある」と答弁しました。

 吉良氏は、国の相談窓口では習い事の件数を把握しておらず、相談窓口を利用した子が「保護者と相談して」などとたらい回しにされた事例もあるとして実態把握を迫りました。子どもが求めているのは被害をなくすことで、習い事をやめることではないと強調しました。

 さらに、吉良氏は、性暴力については、習い事の民間事業者に対し、事案が起きた場合の再発防止対策を促す仕組みがあるとし、「ハラスメントや暴力の事案でも同様の対応ができる仕組みづくりを」と求めました。「関係省庁と情報共有をしながら考えたい」と応じた黄川田氏に対し、吉良氏は「習い事の場における人権侵害、暴力やハラスメントをなくすためにこども家庭庁を先頭に努力すべきだ」と強く求めました。

しんぶん赤旗4月21日付より抜粋

議事録(未定稿)

※こちらの議事録は速報・未定稿版となります

○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。
 今日は、子供の習い事におけるハラスメントについて伺っていきたいと思います。
 子供たちが行っている習い事というのは、例えば野球とかサッカー、プログラミング、スイミング、ピアノ、英語など、多岐にわたります。これは、子供たちの技能習得や成長発達、そして交流を促す場として機能していて重要な場だと思っているわけですが、資料一を御覧ください。
 民間の調査ですが、放課後、中学生でいえば約五割、小学生では約八割の子供たちが、これは学習塾以外の習い事に通っているという調査結果もあるわけです。
 こうした結果を見ても、習い事というのは、まさに子供たちにとっては主要な居場所、子供の居場所の一つだと思うわけです。そして、その居場所が子供たちにとって安全、安心の場であるということは大前提であると思うんですが、最初に大臣の認識、確認しておきたいと思います。この習い事というのは子供たちの居場所だという認識があるかどうか、そして、その習い事も含む子供の居場所において、暴力やハラスメントは許さないと、子供にとって安全、安心な場所にするというのはこども家庭庁の責任だと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 議員御指摘の塾や習い事、この場所についても、子供が自分の居場所だと思えば子供たちにとっては貴重な居場所であると考えております。そうした居場所におきまして、子供たちが暴力やハラスメントなどの人権侵害を受けることは決して許されません。
 このため、令和五年十二月に閣議決定しましたこどもの居場所づくりに関する指針におきまして、居場所をつくる個人や民間団体に向けて、威圧的な態度で関わるなど、子供が不安や恐怖感を得ることないようにすべきであること、居場所づくりに関わる大人が広く子供の権利について理解し、守っていくとともに、子供自身が権利を侵害されたときの対応方法など、学ぶ機会を設けることが重要であることなどを記載しておりまして、こうしたことを分かりやすい広報資料等を通じて周知を行っているところでございます。
 居場所における子供たちの安全確保は一義的にはその設置者が責任を負うものではございますが、こども家庭庁におきましても、引き続き、子供の居場所が安全で安心なものとなるよう、居場所づくりを推進する自治体に対してあらゆる機会を捉えて働きかけてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 習い事も大事な子供たちの居場所であって、そうした場所での暴力、ハラスメントはあってはならないと御答弁をいただきました。
 ただ、残念なことに、その習い事の場においてのハラスメントや暴力の事案があるということの相談が私の事務所に届いたわけです。資料二でもお配りしましたけれども、国連NGO団体である新日本婦人の会神奈川県本部がネットを通じてこの習い事でのハラスメントについてアンケート調査を行いましたら、全国から種類問わず様々な習い事の場で子供に対するハラスメント、暴力等の実態があるということが寄せられたとあるわけです。
 お配りはしていませんけど、その自由記述欄から引用いたしますと、蹴られる、死ねと言われる、親戚がやくざだと脅される、練習からのけものにされたというのがダンス教室、神奈川県です。基本、どやし付けるような話し方、命令口調で指示を飛ばす、ばか、あほと言われ、練習試合のワンミスでベンチに行かされてしまうので、ミスをしないよう緊張でいっぱいになり、笑顔もなく、体がかちかちになったと、これは野球、静岡県の事例です。合宿に参加しないとレギュラーから外すと脅し、試合結果を理由とした罰走、罰による走るもあったと、サッカー、東京ですね。まだ保育園の子がゴーサインが出ても怖くて動けずにいたら、コーチが怒って外へ出ろと言ったと、器械体操、京都です。気に入らない子は無視、その子が欠席したら人格否定的な悪口を言う、先生の御機嫌をうかがいながら授業を受けなければならなかった、英語教室、広島です。男性の先生から、息子やほかの生徒への執拗な接触、マッサージ、暴言、卑わいな言葉の濫用、プライベートゾーンなどの撮影があった、学習塾、岡山県です。など、多岐にわたるわけです。ほかにも、頭をたたかれた、びんたや胸ぐらをつかむ、ボールをぶつけられるなどの身体的暴力があったとの記述もありました。
 こうした暴力、ハラスメント、性暴力も含めた深刻な人権侵害が塾系、文化系、体育系問わず様々な習い事の場で起きていて、子供たちが傷ついているということは見過ごしてはならないと思うわけです。何より問題は、そうした事案があった場合の相談する場所がない、分からないということなんですね。資料二のアンケートの結果概要後半にあるとおり、相談する場所がなかったという回答が六一%に上っているわけです。
 ここで、こ家庁に確認をしたいと思います。こうした習い事の場などでの暴力やハラスメント、性暴力などがあった場合の公的な相談先としてはどういったところが考えられますか。
○政府参考人(齊藤馨君) お答え申し上げます。
 性暴力を含めた子供の人権侵害が生じた場合の相談先については、公的機関等が様々な相談窓口を設置し、対応に当たっていると承知してございます。
 子供性暴力防止法のガイドラインにおいては、児童等に対して性暴力等が行われた疑いがある場合に相談可能な相談窓口をまとめ、対象事業者から児童等や保護者に周知をいただくようお示しをしているところでございます。そのうち、例えば文部科学省が設置をする二十四時間子供SOSダイヤルや法務省が設置するこどもの人権一一〇番等については、性暴力に限らず、言葉による暴力やハラスメントなど子供の人権侵害が生じた場合にも相談できると承知してございます。
 こども家庭庁としても、引き続き周知に努めてまいりたいと考えてございます。
○吉良よし子君 様々窓口は用意されているということなんですね。
 そこで、法務省に聞きたいと思います。
 御紹介のあった法務省のこどもの人権一一〇番、若しくはチャット人権相談、こどもの人権SOSなどで受け付けた相談において、習い事に関する相談というのはあったかどうか把握されているか、お願いします。
○政府参考人(堤良行君) お答えいたします。
 法務省の人権擁護機関では、子供の人権問題について、こどもの人権一一〇番、チャット人権相談、こどもの人権SOSミニレターなどの様々なツールを活用して相談に応じております。
 法務省の人権擁護機関が受けた相談の中には、子供の習い事に関するものとして、例えば学習塾やスポーツクラブといった場における不適切な言動についての相談も含まれております。
○吉良よし子君 なるほど、習い事の相談もあったと。いや、事前のレクでは把握をされていないということでしたが、把握されたということでしたね。ありがとうございます。
 その上で、文科省にも伺いたいと思います。
 文科省の二十四時間子供SOSダイヤルで受け付けた相談において、習い事に関する相談はありましたか。
○政府参考人(堀野晶三君) お答え申し上げます。
 二十四時間子供SOSダイヤルで受け付けた相談につきましては、例えば、いじめ、不登校、家庭環境など、内容別の相談件数は把握しているところですが、習い事に関する件数という形では把握はしてございません。
○吉良よし子君 習い事に関するものがあったかどうかは把握はされていないということなんですね。
 それぞれ万単位で相談も受け付けているということで、恐らく調べれば習い事に関する相談も文科省の方でもあったんじゃないかと思います。法務省も、事前のレクで伺ったときには分からないと言われたんですよ。急いで調べていただいて、そういう事例があったということなんでしょうけど、系統的には把握されていないんじゃないかなと思うんですね。
 資料二のアンケート見ていただきますけれども、やっぱり相談はしたものの、話をすり替えられたりほかの窓口を紹介されたり、たらい回しにされてなかなか救済につながらなかったという事例もあると伺っているわけで、大臣、改めて、せっかくこのように各省庁にも窓口置いてある、自治体にもあるということですから、習い事の場での人権侵害や暴力、ハラスメントに関する相談があるのかどうかちゃんと把握をして、分析をするなり、こ家庁中心にして、そういった習い事についても相談を受け付ける体制整えていくべきと思いますが、いかがですか、そういった実態把握。お願いします。
○国務大臣(黄川田仁志君) 今参考人から答弁がありましたように、子供人権侵害が生じた場合の相談先については、文科省の二十四時間子供SOSダイヤル、法務省の人権一一〇番など、公的機関等が様々な窓口を設置して対応に当たっていることを承知しております。
 そこで、こども家庭庁としては、各省庁がそれぞれ所管の中で把握している相談対応の状況や課題について共有を受けまして、その上で、関係省庁と連携しながら、子供の安全、安心を守るために必要に応じ対応を考えていきたいと思っております。
○吉良よし子君 実態、是非把握していただきたいと思うんです。
 実は、その法務省のこどもの人権一一〇番に、習い事の暴力、ハラスメントについて実際にお子さんが相談しようと連絡したんだけれども、結果、保護者に相談してねと言われて終わって、民間スポーツ団体の相談窓口や児童相談所なども紹介はされたんだけれども、どこにも相談乗ってもらえなくて、もう途方に暮れたと、そういう御相談を実際に私の事務所で受けているわけですね。
 だから、やっぱりそれ、機能していくようにしなきゃいけないとも思うわけです。と同時に、そして相談をした先でよく言われるのが、やっぱり習い事、民間の習い事ですから、取りあえずやめればいいよねという対応が多いんじゃないかと思うんですけど、いや、それが本当に子供たちが求めている対応なのかということの問題もあるんですね。
 私が相談を受けた当時中学一年生だった子が、ダンス教室でそうした被害に遭った子の場合は、本当に、そのダンス指導者からの、蹴られる、死ねなどの暴言などで適応障害となって、食事が取れない、眠れない、急に息ができなくなるなどのPTSDに悩んで、駅で指導者本人に遭遇したときに症状が出て救急搬送もされた、そんな事案もあるわけです。
 その子が手紙を書いてくれまして、言っているのは、僕は、一生懸命ダンスを習って、大人になったら有名なダンサーになりたいから頑張っているのに、何でやめればいいといつも言うのかなと、家に帰ってから泣くことがありましたなどとつらい気持ちを書いてくれているわけです。求めているのはハラスメントや暴力をなくすことであって、自分が習い事をやめるということではないはずなんです。
 この間、性暴力の場合ですと、子供性暴力防止法において、習い事などの民間教育保育等事業者に対しても、そうした性暴力の疑いのあるような事例があった場合にはその指導者を子供と接触させないようにする措置など、防止対策を促すという枠組みができていると承知をしているわけで、こういった対応を是非、ほかの、性暴力以外のハラスメントや暴力事案にも適用していくことはできないかと思うわけで、大臣、改めて、この習い事におけるハラスメントや人権侵害について、やっぱり被害者を救済することはもちろん、再発防止を進めて被害者をどんどん出し続けないようにしていく、そういう取組、枠組みをこ家庁を先頭につくっていくべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 繰り返しとなりますが、子供を暴力やハラスメントから守り、習い事を含め子供の居場所における安全、安心を確保することは重要であると考えております。
 このため、性暴力から子供を守る、この観点で言えば、本年十二月に子供性暴力防止法が施行される予定でありまして、こども家庭庁では、多くの事業者において、犯罪事実確認など特に、法に基づく措置が適切に実施されるよう、関係省庁とも連携しつつ、必要な準備を進めているところであります。
 また、一部の自治体においては、先駆的にオンブズパーソンなどの相談救済機関を設置しているところがございます。これらの取組について実態把握やこの事例の周知を行っているところでありまして、こうした取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 性暴力についての取組進んでいることは承知しているんですけれども、性暴力に限らず、習い事における先ほど紹介したようなハラスメントや暴力事案があったときの対応ということで、救済措置、再発防止措置につなげていくようにしていただきたいということなんですが、いかがですか、大臣、もう一回。
○国務大臣(黄川田仁志君) 先ほど申し上げたとおり、やはり子供の居場所における安全、安心を確保することは重要であるというふうに認識しております。まず、まずはですね、性暴力、ここから子供を守るためということも始めまして、ほかの人権侵害、ハラスメントについても、関係省庁との情報を共有しながら考えてまいりたいと思います。
○吉良よし子君 是非、習い事についても相談受け付けるよなどということも周知もしていただきたいですし、先ほど自治体などのオンブズパーソンがあるというお話ありました。私も調べましたけれども、日本においては、六十一の自治体において子供の人権についての擁護救済、相談ができる機関を設置していると聞いているわけですけど、これ自治体任せにしておいていいのかという問題なんですね。
 先ほどの法務省や文科省の相談窓口あるのも大事なんですけれども、やっぱりそれぞればらばらばらばらとあって、どこに果たして相談していいのかはっきり言って分からないような状態になっているわけですから、そういう意味でも、国が統一して子供たちのそういう人権侵害を一括して聞くと、救済するよと、そして再発防止にも取り組むよと言えるような機関の設置、やっぱり必要だと思うわけで、国として、そうした子供コミッショナー、やっぱり置くべきではないでしょうか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 委員御指摘の国における子供コミッショナーの設置については、議員立法として提案されましたこども基本法の審議の過程で様々な御議論が行われたものと承知しております。まずは国会において御議論をいただくべきものと考えております。
 政府としては、こども大綱において、子供の権利が侵害された場合の救済機関として、地方自治体が設置するオンブズパーソン等の相談救済機関の実態把握や事例の周知を行い、取組を後押しすることとしております。
 引き続き、こども大綱に基づく取組を着実に進めてまいりたいと考えております。
○吉良よし子君 是非とも積極的に子供コミッショナーの設置については議論を深めていただきたいと思いますし、やはりそうした習い事の場において、人権侵害、ハラスメント、暴力、あってはならないと。なくすために、こ家庁を先頭に努力していただきたいということを申し上げて、質問を終わります。