2026年・第221通常国会
奨学金の急激な利率上昇による利子負担増額分は、政府が補填を!有利子奨学金は廃止を
要約
吉良氏は、この春卒業した人の奨学金の利率について、入学時から月12万円を固定利率で借りていた場合、入学時の利率と比べて利子分だけで130万円増えて総額730万円の返済をすることになるとして、利率上昇にともなう返済額増加分の負担軽減のための救済策を重ねて求めました。
利率が3%を超えたら国が措置する仕組みはすでにあるとし、急激に増えている利子分を政府が補填(ほてん)すべきだと強調。「そもそも貸与奨学金は返済能力のない学生を対象にしたローンだ。少なくとも利子分は国が出し救済を」と迫りました。
吉良 時の政府の経済政策によって若い世代が負担を押しつけられ、将来の見通しが持てない状況は避けなければならない。緊急対策だけでなく有利子奨学金の廃止を。
議事録(未定稿)
※こちらの議事録は速報・未定稿版となります
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。午前中に引き続きまして、有利子奨学金の金利上昇について伺っていきたいと思います。
午前中にも御紹介しましたけど、二〇二六年三月現在で、固定方式で二・四二三、利率見直し方式で一・六と、住宅ローンよりも高い利率に奨学金の有利子、利率が急上昇しているという問題で、この利率で奨学金を返済しなければならないのがこの春卒業した皆さんなわけですけど、その皆さんが大学に入学した当時、二〇二一年四月時点の利率というのはどの程度だったか、お答えください。
○政府参考人(合田哲雄君) 二〇二一年三月に卒業して、日本学生支援機構の有利子奨学金の貸与を終了された方に適用されている返還利率は、利率固定方式で〇・二六八%、利率見直し方式では当初の〇・〇〇四%でございます。
○吉良よし子君 二〇二一年時点でしたけど、ごめんなさい、二〇二二年時点に入学した皆さんでしたね。
その皆さんは、固定で〇・四六八、見直しは〇・〇二%だったんですけれども、当時に比べると本当に大幅に引き上がっているわけです。二一年と比べれば二百倍ぐらいなんですけれども、二〇二二年でいえば五倍、見直し方式で八十倍となるわけですけれども、大臣、こうした急上昇ですね、急上昇を引き起こした政治の責任、重大だと思いますけど、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 金利の動向についてでありますが、多様な要因を背景に、市場において決まるものであります。財政政策のみを取り出して相場に与える影響を一概に申し上げることは困難と考えております。
なお、経済政策に関する事柄につきましては、文部科学大臣としてお答えは差し控えさせていただきます。
他方、文部科学省といたしましては、奨学金返済負担の軽減に向けまして、これまでも各種支援制度や給付型奨学金の拡充などを図ってきたところであります。
今後とも、企業などによる代理返還制度の更なる利用拡大に取り組むとともに、これまでの各種支援の効果や課題なども踏まえました上で、関係者の声にも耳を傾けつつ、返還負担の軽減に向けた方策について不断の見直しを進めてまいります。
○吉良よし子君 やはり、午前中も申し上げましたけど、高市政権が引き起こした金利上昇だというのは間違いないと思うんです。
今年卒業する学生、入学時から最高額の月十二万円を固定利率で借りていた場合、その利子負担というのは入学時より百三十万円分増えて、総額七百三十万円分の返済になると、そういう計算もあるわけです。本当に重い負担だと思うんですけれども。
確認したいと思います。現在、こうした利率の上昇に伴う返済額増額分の負担を軽減するための救済策というのはありますか。
○政府参考人(合田哲雄君) お答え申し上げます。
現在、お尋ねのございました貸与奨学金の返還につきましては、様々な事情により返還が困難になった方に対しましてきめ細かい対応が必要と考えてございます。このため、これまでも返還猶予や月々の返還額を減額する対応を取らせていただいてございます。
例えば、二〇二〇年に拡充をいたしました返還不要な給付型奨学金、これも増額いたしておりますが、同時に、二〇二四年度に拡充をいたしました、今申し上げました減額返還制度の利用件数は、二〇一九年度の三・一万件から二〇二四年度には五・二万件に増加すると同時に、令和三年度に新設した企業等による代理返還の利用件数も、二〇二一年度末の八百十三人から二〇二六年二月には二・五万人増加するなど、それぞれ着実に増加しているところでございます。
○吉良よし子君 御紹介いただいた返還猶予制度等の救済策というのは、御本人の、返済する御本人の収入が減る失業などの場合の救済策であって、利率上昇に対する救済策ではないと思うんですね。
午前中、総理は、この利率に関しては三%が上限だというお話ありましたけれども、聞きますけど、じゃ、利率が三%を超えた場合はどうなるんですか。
○政府参考人(合田哲雄君) これまでも御答弁申し上げておりますように、日本育英会の有利子奨学金につきましては、利率の上限は三%でございますので、三%を超えたものについては国が措置をするということでございます。
○吉良よし子君 三%を超えたら国が措置できる、そういう仕組みがあるわけで、となれば、やはり今急上昇しているわけですから、その利率を何らかの形で補填する、国が救済すべきではないですか。大臣、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 奨学金事業でありますけれども、かつて貸与を受けて大学などに通われた方々からの返還金が次世代の学生に貸与する奨学金の原資となっております。返還が可能な方からは、適切に返還をしていただくことが原則となります。
様々な事情により厳しい経済状況に置かれ、奨学金の返還がどうしても困難という方に関しての施策につきましては、先ほど局長からも答弁をさせていただいたとおりであります。繰り返しで大変恐縮でありますけれども、今後とも、返還負担の軽減に向けた更なる方策につきまして、文部科学省として不断の見直しを進めてまいりたい、そのように考えております。
○吉良よし子君 次世代の原資と言いましたけど、利子というのは民間の金融機関に払うものなので、原資にもならないものですよね。それは、学生や若い皆さんの負担にしてはならないと思うわけです。
そもそも貸与奨学金というのは、返済能力のない学生を対象にしたローンなわけですから、少なくとも利子分は国がちゃんと出して救済すべきではないですか。大臣、もう一回お願いします。
○国務大臣(松本洋平君) この貸与型の奨学金の原資といいますか、要は財源となっている部分との兼ね合いというものもあると考えているところであります。
いずれにいたしましても、返還の負担軽減を進めていくということは、文部科学省としても方向はそのように考えているところでもありまして、文部科学省として不断の見直し進めてまいりたい、そのように思います。
○吉良よし子君 返還の負担軽減が必要だという御回答はありました。
少なくとも、時の政府の経済失策によって若い世代が負担を押し付けられて将来の見通しが取れないような事態は避けなければならないと思うわけです。そういう意味では、こういう緊急対策はもちろんのこと、もうそもそもこういう有利子奨学金、これはなくしていくと、そういう立場に立つべきではないでしょうか。
大臣、最後、いかがですか。
○国務大臣(松本洋平君) 文部科学省といたしまして、学生の修学援助という奨学金の目的からすると、有利子よりも無利子による貸与がより望ましい姿である、そのようには考えております。
ただ、先ほど来お話をさせていただいておりますとおり、様々なこの奨学金制度の仕組みをつくるに当たって考えなければならない、考慮をしなければならない点というのがあるのも、これも事実であります。
そういう意味で、私どもとしては、この奨学金の負担をできる限り軽減をさせていく、そのための不断の見直しというものを進めさせていただきたい、そう考えております。
○吉良よし子君 奨学金というのは本来スカラシップで給付が基本のはずで、ローンというのは例外的なものだと思うわけで、そこに利子まで掛けるというのは余りにひどいと、教育の機会均等を保障するという奨学金の理念に合わないんじゃないかと学生からも声上がっていますので、有利子奨学金を廃止すべきということを申し上げて、質問を終わります。
