2026年・第221通常国会
保育の給食費無償化をー国の責任で実施要求ー
要約
日本共産党の吉良よし子議員は1日の参院こども・子育て・若者活躍特別委員会で、全国の自治体で広がる保育の給食費無償化を国の責任で実施するよう求めました。
政府は2019年から3歳以上の幼児教育・保育を無償化しましたが、給食費は保護者負担のままです。
吉良氏は、多くの自治体が保育園や幼稚園などの給食費無償化や負担軽減に踏み出し、東京都内62自治体の半数を超す37自治体が給食費無償化や補助を実施していると紹介。23区より財政的に厳しい多摩地域で無償化が進んでいないと指摘し「自治体間の格差を埋めるのは国の責任だ。自治体にも広がり、確実にニーズのある保育の給食費無償化を国として実施していくべきだ」と要求しました。
黄川田仁志こども政策担当相は、「給食を提供していない場合の保護者負担の課題がある」と答弁。吉良氏は、給食未実施の学校があっても学校給食は無償化されたとして、「幼児教育・保育の無償というなら、給食も一体に無償にするべきだ」と強調しました。
政府は26年度予算案に3歳児の保育士の配置基準の経過措置を27年度末で終了することを盛りこみました。経過措置は3歳児20人に対し保育士1人の配置。経過措置が終了すると、3歳児15人に対し保育士1人の配置が義務化します。吉良氏は「あと1人先生がいたら、もっと子どもたちの感情の揺れ動きに寄り添うことができる」「ギリギリの状態で保育を進めるとさまざまなリスクがある」など保育士の声を紹介。一刻も早い配置基準の完全実施と抜本的な処遇改善、十分な予算の措置を強く求めました。
議事録(未定稿)
※こちらの議事録は速報・未定稿版となります
○吉良よし子君 日本共産党の吉良よし子です。私は、保育の給食無償化と保育士の配置基準について今日伺っていきたいと思います。
まず、給食の問題です。
この四月から、小学校の給食無償化を進める予算が措置されています。これは本当に重要なことだと思うんですけれども、じゃ、保育の方はどうかということなんです。
二〇一九年十月から、三歳以上の幼児教育、保育の無償化というのが実施されているわけですが、国の制度では、給食については、その食材費は保護者負担のままとなっているわけです。一方、自治体においては、保育料だけではなくて、保育園、幼稚園などの給食費の無償化や負担軽減に踏み出す自治体が出てきていると思っているわけですが、そこで伺いたいと思います。
この保育の給食無償化若しくは負担軽減をしている自治体というのは全国でどのくらいあるのか把握していらっしゃるか、実態をお願いします。
○政府参考人(中村英正君) お答え申し上げます。
内閣府が令和四年度に実施いたしました幼児教育・保育の無償化の効果の把握に関する調査研究で、アンケートに回答のあった自治体、千百二ございますが、その中で、国の無償化施策以外で実施している独自の幼児教育・保育の利用に係る支援策の実施状況について、約四割、三九・一一%の自治体が保育所における副食費の免除範囲の拡大等を行っており、二五・九九、三割弱の自治体が幼稚園における副食費の免除範囲の拡大等を行っているという結果、これを承知しております。
○吉良よし子君 お答えいただいた部分について、資料もお配りをいたしましたけれども、こちら、七番と八番に当たるところがその副食費についての補助支援策ということなんですけれども、これ見ていただければ分かるように、その保育料に関する独自の支援に次いで多いのがこの保育園や幼稚園での給食無償化の支援ということで、この保育における給食無償化のニーズがある、各自治体にあるというのは明らかだと思うんですね。
ちなみに、私の地元である東京都内の自治体の状況について調べたんですけれども、都内で三十七の自治体がもう既に保育園の給食無償化若しくは補助を行うと踏み出している状況があるわけです。これは都内全六十二自治体の半数以上に当たるということなんですが、一方、東京都内でも無償化できていない自治体が残されていて、その多くは多摩地域と、二十三区に比べて財政的に厳しい自治体が取り残されている。
全国でも同様の傾向があると思うんですけれども、この自治体間の格差を埋めていくというのは国の責任だと思うわけで、大臣、自治体にも広がっていて確実にニーズのあるこの保育の給食無償化、もう是非とも国として実施していくべきではありませんか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 現状を申し上げますと、今、成育局長が申し上げたとおりでございますが、幼児教育、保育の給食費については、その食費を、食材費を、三歳未満児は保育料の一部として、三歳以上児は施設による実費徴収により従前から保護者に御負担をいただいてきたところでございます。
こうした中で、三歳以上児については、年収三百六十万未満相当の世帯や第三子以降の全所得世帯の副食費を免除し、低所得世帯や多子世帯における負担軽減は図ってきているというところでございます。
保育における給食費無償化を求める声があることは承知しております。更なる支援の拡充については、園が給食を提供していない場合の保護者負担との関係などの課題があると認識しておりまして、慎重な検討が必要と考えております。
○吉良よし子君 既に年収三百六十万未満とか三人以上などについてはそうした無償化の措置も進めておられるということであれば、やっぱりやってできない話ではないと思うわけですね。
学校給食の無償化においても、給食が実施できていない学校も幾つか残されている下でも、しかし、その給食の負担を軽減していく、義務教育無償化という流れの中でやっていこうということで予算も措置されたわけで、少なくとも三歳以上については保育無償、幼児教育無償ということで整理をしているのであれば、やっぱり給食も保育料と一体に無償を目指していくと、もうこれを是非とも進めていただきたいということを強く申し上げておきたいと思います。
そして、続いて、保育士の配置基準についても伺っていきたいと思うんです。
二〇二六年度予算案においては、三歳児の十五対一という配置基準の改正、この経過措置というのを二〇二七年度末までとするということが盛り込まれたと承知しているわけです。しかし、そもそも、この三歳児の配置基準というのは、基準改正そのものは二〇二四年だったわけですけれども、もう二〇一五年には既に公定価格の加算措置として十五対一ということが進められていたわけですね。本来だったら、その二〇二四年の基準を改正すると同時に完全実施してもよかったと思うんですけれども、その後も期限の定めのない経過措置にされていたのを、やっと二〇一五年から数えれば十一年ぶりに期限が決まったというところでいうと、やっぱりちょっと遅いのではないかなと思うわけで、改めて、もうあと二年と言わず、もう今すぐにでも全ての保育所でこれ完全実施できるように予算措置すべきじゃないかと思いますが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(黄川田仁志君) 保育所の配置基準については、御指摘のとおり、令和六年度から、三歳児の最低基準を従来の二十対一から十五対一に、四、五歳児の最低基準を従来の三十対一から二十五対一に、それぞれ改正しました。一方で、保育の人材不足の状況に鑑み、当分の間、従前の基準より運営することも妨げないとする経過措置を設けたところでございます。
また、一歳児については、令和七年度から、三歳児や四、五歳児の配置改善よりもより多くの保育人材が必要でありまして、保育人材の確保が課題となる中で、まずは、基準見直しではなく加算措置により対応を進めることとしております。
保育所の配置基準については、最低基準として法令上定めているものでありまして、仮に経過措置を終了させた場合、やむを得ない事情等により基準を満たすことができない保育所は運営を継続することができなくなってしまいます。このため、保育所に通う子供に対して継続して保育所の提供をするなどの観点にも留意する必要があると考えております。
こうした中で、三歳児の配置基準については、こども家庭庁の調査によりますと、全国の約九七%の施設で配置基準が進んでいる状況を踏まえまして、令和十年三月末で経過措置を終了することといたしました。四、五歳児の配置基準については全国の約九四%の施設で配置改善が進んでおりますが、残りの施設で配置改善がされる時期の見通しを立てることは現時点では難しく、今後の配置基準改善、配置改善の状況を踏まえまして検討してまいりたいというふうに考えております。
さらに、配置基準の見直しについては、配置改善の状況を更に踏まえつつ、現場が混乱しないように配慮しながら引き続き丁寧に検討していきたいというふうに考えております。
○吉良よし子君 人手不足とか継続して保育を続けることが大事ということについては、当然大事だと思うんです。
人手不足の、人員不足の解消というのだったら、やっぱり抜本的な処遇改善こそが必要で、今回も予算措置されていますけど、まだまだ足りないし、行き届かないという課題があるわけで、やはりそういうことを改善するというのが国の責任だと思うんですね。九七%、九四%までもう進んでいるというんだったら、もう残り数%の保育園がちゃんと配置基準満たした、ちゃんと安全な行き届いた保育が実現できるようにさせなきゃいけないと、もういつまで待たせるのかという話だと思うわけなんです。
二〇二五年末に公表された「子どもたちにもう一人保育士を!」アンケートには、もうこの配置基準を是非とも前に進めてほしい、実現してほしいという保育士の皆さんからの切実な声が寄せられているので、ちょっと紹介をしておきたいと思うんですけれども。
子供たちからの発信にすぐに対応したいのに、ちょっと待ってねとか、ごめんね、今はできないとか、すごくやるせない気持ちになることがあります、あと一人先生がいてくれたらもっとその時々の子供たちの感情の揺れ動きにじっくり寄り添うことができたなとか、生存確認の必要な子供、虐待、ネグレクト、ヤングケアラーなど、子供と保護者が抱えることになかなか向き合えないとか、ぎりぎりの状態で保育を進めるということは様々な面でリスクがあるなどの声が本当に切実に出ているわけで、やはりこうした現場の声にちゃんと向き合う責任が、大臣、あると思うんで、もう完全実施に向けてもう本当に急いで進めるんだという決意、最後お願いします。
○国務大臣(黄川田仁志君) 処遇改善については改善を進めているところでございますので、より一層改善が進むよう頑張ってまいりたいと思います。
○吉良よし子君 先ほど、大臣、所信でも保育の質の向上ということをおっしゃっていたわけで、もう質の向上というのであれば、一刻も早い配置基準の完全実施、そして、やっぱり抜本的な処遇改善こそがもう必要で、その予算措置、もう十分な予算の措置を強く求めて、質問を終わります。
