「森友・加計」を徹底追及/教育者にふさわしくない/加計のうそを糾弾
要約
日本共産党の吉良よし子議員は29日の参院文教科学委員会で、加計学園が2月25日の安倍首相と加計孝太郎理事長の面会を「なかった」と表明したことについて、林芳正文科相に質問しました。
吉良氏は28日の決算委員会などで林文科相が、面会について「事実関係を承知していない」とひとごとのように答弁していることを批判。愛媛県の文書には文科省にかかわる多数の記述があり、文科省も当事者であると追及しました。
愛媛県の文書には、「2/25に学園理事長と総理との面会時の学園提供資料のうち…アンケート形式の資料を示して、短期間での回答を求めている」と文科省が有識者会議委員に対して意見照会を実施していることが記されており、林文科相も意見照会をしたことは認めていました。
吉良氏は、面会が「なかった」とする学園の説明は到底信じることはできないし、仮にそれが事実だとしても、学園が首相との交友関係をかさに着て、自治体や政府、文科省をも動かしてきた重大問題だと林文科相の認識をただすとともに、徹底的な真相究明を求めました。
林文科相は、重大性への認識については語らず、「引き続き必要な対応をしたい」と述べるにとどまりました。
吉良氏は、面会があったとしてもなかったとしても、うそをついたことになる学園は教育者としてはふさわしくないと糾弾。その学部新設を認可したことが大問題だと、厳しく指摘しました。
議事録
吉良よし子
日本共産党の吉良よし子です。
私、まず、加計学園の問題について伺いたいと思います。
先週、参議院予算委員会に提出された愛媛県の新文書では、二月二十五日に安倍首相と加計理事長が面会していたことが記されていたけれども、加計学園が突然一枚のファクスを送って、今治市と愛媛県に対して首相と理事長が面会したという誤った情報を与えてしまったと、本当突然の表明を行ったわけですけど、本当、先ほど来あるとおり、これ信じ難い言い訳だと思うわけです。
それに、もし仮にこの加計学園の言い分が事実であったとしても、それはつまり、加計学園が総理の威光をかさに着て、愛媛県や今治市、そして官邸、政府を動かしたということであって、許されない大問題だと思うわけです。
それについて、大臣、昨日の決算委員会や今日も聞かれているわけですけれども、加計学園の見解はそうだと思うとか、総理と加計理事長がお会いになったかどうか事実関係は私は承知していないと、人ごとのように答弁されているわけですけれども、この愛媛県から出された新文書の中には文科省に関わる記述が多数にわたってあるわけです。
お示ししたこの十九枚目なんて、本当に詳細にあって、二月二十五日のこの会見、面会があった、そこで提出された資料、学園提供の資料を使って文科省が有識者会議に対して問合せ、照会を行ったみたいな形まで書いてあるわけですね。
つまり、こうした加計学園が自治体に対して虚偽の報告をしていたということ、その説明が事実であれば本当に重大な問題だし、それは文科省にも関わる重大な問題だと。もう当事者として、その加計学園の言い分が真偽かどうかを含めて確かめる徹底的な調査、必要じゃないのかと。
その当事者としての立場で、大臣、いかがでしょうか。
国務大臣(文部科学大臣 林芳正君)
我々といたしましては、これまでも、文書また証言出てきた場合には丁寧かつ詳細に事実関係を確認してきておりまして、必要な範囲についての確認作業を十分に行ってきたと認識しているところでございますが、引き続き、国民の声に真摯に向き合って、必要な対応をしてまいりたいというふうに考えております。
吉良よし子
調査はするということですけど、ではお聞きしたいんですけれども、私、先週のこの委員会で、この十九枚目の資料、愛媛県文書に関わるこのアンケート、これ委員会への提出を求めましたけれども、これいまだに提出されておりませんが、その調査状況いかがでしょうか、大臣。
国務大臣(林芳正君)
御指摘のこの愛媛文書に記載されましたアンケート形式の資料等については、先日の委員会において委員から御指摘をいただいておりますので、現在確認を進めているところでございまして、これ確認でき次第速やかに御報告したいと思っております。
吉良よし子
まさに、首相と理事長が会っていたかどうかを裏付ける資料ともなる重要な資料だと思いますので、もう一刻も早く私出していただきたいと思いますし、それがなくなったとしたら本当問題だと思うし。
私、実は事前に文科省にレクを受けたときには、この問題について聞きましたら、資料に付いてあるアンケートというのは、意見照会をした際の資料というのはアンケート形式ではなかったんだと、さらには、それは愛媛県からもらったんだと、そういうメールもあるんですと、そういう説明を受けたんです。
これもにわかに信じ難いんですけど、もしそういうメールがあるんだとすれば、これも是非私見たいと思うんですけれども、委員長、この資料提出を求めます。
委員長(高階恵美子君)
ただいまの件につきましては、後刻理事会で協議いたします。
吉良よし子
やはり愛媛県から何かそういった文書、このアンケート形式の資料もらったから、だから問題ないのかということもありますけれども、いずれにしても、こうしたやっぱりファクス一枚でこうした会見、面会がなかったというのは、にわかには絶対に信じ難い、余りにひどい誠実性のかけらもない対応だと思うわけです。
もしその面会がなかったとするならば、この十九ページの学園側のこの説明も全部うそだったということになるわけですよ。ここね、本当に詳細に書いてあるわけですよ。面会時に学園側が資料も提供したんだと、その資料を使って文科省に問合せをさせたんだと、ここまで細かいことを書いていて、こんなことを学園側は言ったんだと愛媛県が言っていると。それ、愛媛県がうそをついているのか、学園側がうそをついているのか、どちらかだということだけれども、もしそれ、学園側がこれまで言っているのもうそだと言ったら、本当に重大な問題だと思いますし、ということは、本当は学園が獣医学部をつくりたいがために首相の肝煎りとうそをつく、まさに教育者としては全くふさわしくない、そういう事業者だということになるわけですよ。
そのために告示まで変えさせて、世界に冠たる大学をつくれるのか。私はそんな資格はないと言いたいと思いますし、実際今、加計学園には百四十人もの学生が通っているわけです、獣医師になろうと思って。しかしその需給の調整ですら本当に正しいのかどうかもいまだに分かっていない。そういう下でその夢がかなえられるかどうかも分からない事態が起きている。そういう設置認可を、林大臣、あなたが行ってしまったわけですから、やっぱり人ごとでは済まされない。徹底的にこの審議、調査を強く求めて、次に行きたいと思います。