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吉良よし子

参議院議員

吉良よし子 国会質問

国会質問

2020年・第201通常国会

新型コロナ 文化芸術への補償求める 国拠出の基金創設も

要約

 日本共産党の吉良よし子議員は4日の参院文教科学委員会で、新型コロナウイルス感染拡大と政府の自粛要請で大きな損害をうけている文化・芸術分野への継続的な補償と、国が拠出する基金の創設を求めました。

 吉良氏は、関係者の声で2次補正予算案に文化・芸術への支援560億円を計上したことは重要だとしつつ、影響は長引くとして、「1回限りでない継続的な支援を」と要求。萩生田光一文部科学相は「まずは支援が一日でも早くいきわたることが重要」「様子を見ながら対応する」などと述べるにとどまりました。

 吉良氏は演劇やミニシアター、ライブハウスなどの団体に加え、超党派の議員が「国庫からの拠出による基金が必要不可欠」と訴えていることに触れ、国も拠出する基金をつくり、中長期的な支援を行うよう求めました。

しんぶん赤旗2020年6月19日号より抜粋

議事録

吉良よし子

 もう一点、コロナ禍の文化芸術支援についてもこの際伺っておきたいと思います。
 政府のイベント自粛要請から三か月強たちまして、文化芸術関係者からの補償を求める声がかなり上がる下で、政府も二次補正予算案の中で緊急総合支援パッケージとして五百六十億円計上したということは重要だと思っています。
 とはいえ、緊急事態宣言は解除されたものの、引き続き感染拡大防止をする必要はあるわけで、ミニシアターとか演劇とかライブハウス、たとえ営業や公演、再開できたとしても、客席満席には当面できないなど、収益が以前より減少する状況というのは一定長引くことが考えられるわけです。
 そういった下で、やはり今度の支援や給付、一回限りで終わらずに継続的に支援していくべきと思いますが、大臣、いかがでしょうか。

国務大臣(萩生田光一君)

 新型コロナウイルス感染拡大の防止のため、これまで多くの文化芸術イベントにおいても中止や延期、規模縮小等の対応をいただいております。五月二十五日からは国内全ての地域で緊急事態宣言が解除されていますが、文化芸術を担う方々は引き続き大変苦しい状況に置かれていると認識しており、これらの方々の活動を支援し、我が国の文化芸術の灯を消さないことが極めて重要と考えております。
 このため、今般の第二次補正予算案において計上している文化芸術・スポーツ活動の継続支援では、文化芸術関係団体等が今後一層の感染対策を行いつつ活動の再開に向けた準備を進める必要があることを踏まえ、活動の継続に向けた積極的取組等への支援を新たに行うこととしております。
 一回限りでなく支援金を継続的に支給すべきとの御指摘でございますけど、まずはこれらの支援が必要とする方々の手元に一日でも早く行き渡ることが重要であると考えており、迅速な取組に努めてまいりたいと思いますし、元々ちょっと順序が逆になっちゃったんですけど、一次補正でゴー・ツー・キャンペーンの中にこういう皆さん方が再開のときに頑張ってくださいねという支援を盛り込んだんですけど、その前に、そこにたどり着くまでにみんな倒れちゃうよということで、与野党の先生方からの御指摘受けて今回補正予算を計上させていただきました。速やかにお認めいただければ、そういった関係の皆さんに届くような仕組みをつくらせていただきましたので、ちょっと様子を見ながら対応させていただきたいと思います。

吉良よし子

 様子を見ながらということですけど、一回限りじゃなくて継続的にということは引き続き求めたいと思います。
 また、今回新たに文化芸術復興創造基金というものが日本芸術文化振興会に設けられたと聞いています。ただ、これというのは民間からの寄附金だけで運営するもので、政府のお金は入っていないと。しかも、ミニシアターやライブハウスは支援の対象にならないんじゃないかという話も聞いております。これじゃ不十分じゃないかと。
 先日、二十五を超える演劇関係団体が参加する演劇緊急支援プロジェクト、またミニシアターを守れと声を上げるセーブ・ザ・シネマ・プロジェクト、そしてライブハウスなどへの助成金を求めるセーブ・アワ・スペースなどの三団体がウイ・ニード・カルチャーと呼びかけ、集めた署名とともに政府に対して支援と基金の創設求める要望を出しているわけです。小さいけれど草の根で文化を支えて育んできている誇りが語られるとともに、やっぱり基金というのは、本当に長期化するからこそ民間だけではなく国庫からの拠出が必要不可欠なんだという切実な訴えも出されたものです。
 先日、与野党を超えた超党派の議員が参加している文化芸術振興議員連盟としても、一千億円規模の国庫支出による基金の創設求めているわけですが、是非国も拠出した基金創設すべきと思いますが、いかがでしょうか。

国務大臣(萩生田光一君)

 文化芸術復興創造基金は、厳しい状況にある文化芸術活動を継続していけるよう、独法であります日本芸術文化振興会において民間からの寄附金を募り支援を行うために創設されたものです。
 文化庁としては、今次の第二次補正予算案において、文化芸術活動の再開に向けた準備、実演家や技術スタッフの方々や文化芸術団体への活動継続を支援するため、活動継続や技術向上に向けた積極的取組等に係る経費、収益力を強化するための取組等への大規模な支援を計上しており、事業の早期執行や周知広報の充実も含め、支援を必要とする多くの方々に速やかに支援が行き渡るように努めてまいります。
 現時点で国費を支出をする予定はありませんが、官民で力を合わせ、国民全体で文化芸術を支える機運の醸成を図ることが重要であり、政府の支援と本基金による支援を総合的、効果的に実施することにより、文化芸術活動の振興に努めてまいりたいと思っております。

吉良よし子

 超党派での要求ですので、是非国庫拠出も含めた基金の創設進めていただきたいと強く申し上げたいと思います。

以下、後編(著作権法改正案)へつづく