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吉良よし子

参議院議員

吉良よし子 国会質問

国会質問

2023年・第211通常国会

【参考人質疑】再エネ「可能性はある」「ポテンシャルはたいへん高い」

要約

 参院資源エネルギー・持続可能社会調査会は2月15日に「資源エネルギーの新たな局面と日本への影響」をテーマに参考人質疑を行い、日本共産党から吉良よし子議員が質問しました。
 吉良氏は、13日の原子力規制委員会で原発の運転期間延長の新制度案が異例の多数決で決められたことについて、原発の「推進と規制の分離」を定めた福島第一原発事故の教訓を踏みにじる、利用政策ありきへの転換ではないかと質問しました。龍谷大学政策学部大島堅一教授は、「規制の観点からも、原発利用者である電力会社にとっても安全性を高めることにならない」と答えました。
 さらに吉良氏は、参院決算本会議で再生可能エネルギー普及を求めた同氏の質問にに対し、岸田首相が「日本には再エネ適地が少ない」と答弁したことに触れ、再生可能エネルギーの潜在力について問うと、日本エネルギー経済研究所山下ゆかり常務理事は「組合わせで再エネの可能性はある」、大島氏は「制度的不備のため普及が進んでいないが、再エネのポテンシャルはたいへん高い」と答えました。
 吉良氏は、「環境省の試算でも2倍から7倍とされる再生可能エネルギー潜在量の可能性を大いに追求し普及すべき」と強調しました。

議事録

吉良よし子

 日本共産党の吉良よし子です。
 今日は、三人の参考人の皆様、貴重な御意見をありがとうございます。
   〔会長退席、理事佐藤啓君着席〕
 それでは、初めに大島参考人に、先ほどの話の続きにもなるかと思いますが、原子力規制の在り方について伺いたいと思うんです。
 先ほどのお話、また冒頭のお話でも、GX実行会議の方針決定プロセスが結論ありきの政治決断だったのではないかとの指摘もあり、また、規制委員会が先日十三日に、六十年超えた老朽原発について動かせるようにする政府方針に合わせて新しい規制制度を委員一人の反対を押し切って決定したことについても示していただきました。
 反対表明された石渡明規制委員は、新しい制度は審査を厳格に行うほど運転期間が延びる案であり、科学的、技術的な新しい知見に基づくものではなく、安全性を高める方向での変更とは言えないと批判したとの報道を読みまして、私も、これ重要な指摘、そのとおりじゃないかと思うんですけれども、何より、やはり、先ほどもお話ありました、今回のように利用政策ありきで規制政策そのものを変えてしまうということは福島第一原発事故の教訓を踏みにじるものだと思うわけですが、この辺りについての大島参考人の御見解、改めてお聞かせください。

龍谷大学政策学部教授(大島堅一君)

 御質問いただきましてありがとうございます。
 今回の運転期間の延長や経済産業省に運転期間についての主管を移すという件に関し、原子力規制委員会が情報公開をいたしまして、原子炉等規制法改正、二〇一二年の際の議論のなぜ運転期間の定めを四十年とするのかということを、内閣府だったと思うんですけれども、まとめた資料を公開いたしました。その際に、やはりその安全性の観点から、規制の観点からこういうことを定めるのである、だから、原子炉規制、規制法の中にそのことを定めるということがまさに書かれております。
 これ、国会でも、当時野党であった自民党の先生方、公明党の先生方も含め、原子力規制の観点から運転期間を四十年と定めるのであると。もちろん、それは科学的根拠ということは定かではないがというふうにおっしゃってはいるんですが、それはどういう意味かというと、議事録を拝見いたしますと、四十年ということ自体が安全性を確保するものではなく、むしろ一年で駄目になるものもあるというふうにおっしゃっている当時野党の先生方もいらっしゃいました。そういう意味では、国会が二〇一二年に原子炉等規制法を安全性の規制の観点から正しく改正したことは高く評価できます。
 今回、政府の、特に経済産業省の考え方に沿って経済産業省に運転期間の定めを移行してしまえば、今後、運転期間によっては、原子力発電所が止まらないことになってしまいます。それはいろんな意味で問題がありまして、原子力規制委員会が本当にこれが駄目なんだということを事細かに証明しなければならなくなるという技術的な問題もあります。
 他方で、原子力発電所を持つ、私、電力会社にとっても大変大きな課題だなと思っています。なぜなら、政府としては原子力発電を再稼働するということが大きな基本方針になっているわけです。本当は原子炉は電力会社が持っているものなので、政府が言うべきことではないと私は思っているわけです。安全性を確保する観点で、経済的に考えればもう無理だと思えば、もうもはや無理になっていると私は思いますが、廃炉するという選択肢も自由に取ってよいはずなのですが、いつまでも持てるようなものになってしまうと選択肢の幅がもう一つしかなく、もうずっと持ち続けるということになってしまいます。
 それは大変不合理かつ非常に、石渡委員が御心配になっているように、それは決して安全性を高める方向には働かず、むしろ危険なものになってしまいます。これは、どんなものでも老朽化しますので。例えば、石油火力の場合は電力会社がなぜ維持できないかというと、老朽火力は維持費が大変ですと、しかもメンテナンスも大変なんですと、火力を維持するときは非常にコストや手間が掛かってとても無理だとおっしゃいますが、原子力の場合があたかも全てぴんぴんですみたいな形に御説明になる場合があります。それは大変、二重、ダブルスタンダードといいますか、同じことを違うものが出てくれば違うことを言うということになりますので、私は非常に不思議に思っておりますけれども。
 いずれにしましても、今回の改正案、その改定案というのは、石渡委員のお話もありますように、決して安全性を高めるものではないというふうに判断しております。
 以上です。

吉良よし子

 どうもありがとうございます。
 本当に、利用者側にとっても逆に足かせになる可能性もあるという話は示唆に富んでいると思いましたし、やはり事故の教訓踏まえれば利用と規制政策は分離するというのが原則のはずなわけで、やはり今回の方針転換はおかしいなということを改めて思った次第です。
 次に、時間もないんですけれども、三人の参考人の皆様全てに、再生可能エネルギーについての考え方、改めて一言ずつ伺いたいと思うんです。
 一月二十四日の参院決算本会議で、私、再生可能エネルギーの普及を求めた質問したんですが、岸田首相は、日本には再エネ適地が少ないという御答弁をされました。これについてどう思われるのか。少なくとも、このGX実行会議ですら再生可能エネルギーの主力電源化と明記している下でのこの再生可能エネルギーの潜在力、可能性をどうお考えになるか、それぞれ一言ずつお聞かせいただければと思います。

会長(宮沢洋一君)

 大変時間が迫ってきておりますので、極めて短く、お一人ずつ御発言いただきたいと思います。
 それでは、まず大橋参考人。

東京大学公共政策大学院教授同大学副学長(大橋弘君)

 ありがとうございます。
 電力が需要されるべきところに再エネの適地が少ないということは多分あるんだと思います。つまり、再エネの適地から需要地までどうやって電気を運ぶのかということが極めて大きな問題で、そこのコストが相当程度アセットとして残ってしまうということについてどう考えるかということの判断は必要だと思いますが、そういう意味でのその再エネの量というふうな感じで私は受け止めましたけれども。
 ありがとうございます。

会長(宮沢洋一君)

 次に、山下参考人。

一般財団法人日本エネルギー経済研究所常務理事(山下ゆかり君)

 先ほど分散型のお話をしましたけれども、組合せで再エネについてはまだ使う可能性があるというふうに考えております。
 以上です。

参考人(大島堅一君)

 再エネは大変ポテンシャルが高く、日本は周りが海でもありますので、洋上風力も含めて十分な容量がまだまだ残されていると思います。今普及が進んでいないのは、まだまだ制度的な縛りといいますか、が大きいというふうに考えております。

吉良よし子

 端的にありがとうございます。
 やはり、お話伺っても、決してポテンシャルがないというわけではなく、むしろ可能性は大いにあるということだと思いますし、環境省の試算でも、今の二倍は少なくともある、もっとちゃんと積み立てれば七倍というふうな数にもなると思うんですが、というものもあるわけで、やはりその可能性大いに追求して普及していくべきだなということも改めて感じましたので、どうも参考になりました。
 ありがとうございました。