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吉良よし子

参議院議員

吉良よし子 国会質問

国会質問

2022年・第208通常国会

学校コロナ感染対策 検査体制を 国は状況公表基準示せ

要約

 日本共産党の吉良よし子議員は8日の参院文教科学委員会で、インターネット上で行った保護者アンケート(1357人回答)、教職員アンケート(122人回答)をもとに学校でのコロナ感染対策について質問しました。

 吉良氏は、クラスに感染者が出た場合の対応で、「クラス全員検査」は4%にとどまったことを示し、クラスで感染者が出たら、検査する体制を取ることを求めました。

 末松信介文科相は、「保健所との連携、地域の実情に応じて検査を」と述べ、まともに答えませんでした。

 吉良氏は、アンケートで「学校や園で、必要だと思う感染対策は何か」との問いに、一番多かった回答は「感染状況などの情報共有」だったと指摘。文科省の伯井美徳初等中等教育局長は、学校での感染状況を公表する基準を示していないことを認めました。

 吉良氏は、プライバシー保護や差別偏見の防止に配慮しつつ、感染拡大防止の観点から、学校での感染状況について最低限の公表基準を国として示すよう要求。末松文科相は「指摘も踏まえ検討したい」と答えました。

 また吉良氏は、オンライン授業について、コロナ禍の特例として出席扱いにするよう求めました。

しんぶん赤旗2022年3月12日付より抜粋

議事録

吉良よし子

 日本共産党の吉良よし子です。
 新型コロナの感染症は、オミクロン株の流行による第六波、まだ収まったと言える状況ではありません。特に学校や保育園など、子供の感染が広がっていることを踏まえると、学校現場での感染対策はこれまで以上に重要です。
 そこで、先月二月に、私の吉良事務所で、ツイッター、ネットを通して子供の感染対策アンケートを実施したところ、保護者千三百五十七人から回答がありました。また、コロナで多忙になっている教職員対象にしたアンケートにも百二十二人から回答があり、学校における感染対策について切実な声が届いているところです。
 今日は、このアンケートに基づいて質問をしていきたいと思っております。
 まず、注目したいのは検査です。資料、お配りした資料一枚目、御覧ください。これ見て分かるのが、やはり検査できない、学校現場で感染が広がっているのに検査できない、されないという実態なんですね。
 一枚目、上のグラフは、一月以降、子供が、若しくは家族が陽性又は濃厚接触者となったという方の困難になったことはということの回答で、約三割、二八・一%の方が検査できなかった。本来検査対象になるはずの人たちが検査できなかったと回答していると。中には、高熱が出ても検査されなかったという声までありました。また、下の段を見ていただきたいんですが、学校やクラスで陽性者が出た場合、クラス全員検査したというのは全体の四%にとどまると。それを含めて何らかの検査につながったのも合わせて二割程度にとどまっていて、もうほとんどクラスで陽性者が出ても検査にたどり着いていないということがこの結果から分かると思うんです。
 文科省は、昨年、学校で教職員又は子供が体調不良になった場合に簡易に検査ができるようにということで、抗原簡易キットの無償配布を行ったとのことですが、これ具体的に文科省が幼小中にキットを配布したのはいつで、幾つのキットを配布したのか、そしてその使用期限はいつまでなのか、お答えをください。

文部科学省初等中等教育局長(伯井美徳君)

 お答えいたします。
 文部科学省では、感染者を早期に発見し、学校における感染拡大リスクを低減するということを狙いとして、昨年九月以降、幼稚園、小学校、中学校等に対し、政府が買い上げて保管していた抗原簡易キットの中から約八十万回分の配布を行いました。これらのキットのうち、ほとんどのものについてはその使用期限が一月末であったというふうに承知をしております。

吉良よし子

 八十万回分配布して、期限は一月三十一日という、一月末ということですが、じゃ、そのキットというのはその使用期限までの間にどの程度、何回活用されたのか、あるいは活用されなくて廃棄されたものの数はどの程度なのか、お答えください。

政府参考人(伯井美徳君)

 この抗原簡易キットの全国での使用状況、活用状況、あるいは廃棄の状況について網羅的な把握はしておりません。しかしながら、例えば、東京都や千葉県、兵庫県などにおきまして、発熱などの症状が見られた教職員や児童生徒に対してキットを使用した事例があるということでございます。
 各学校の実情に応じて活用がされたということを把握しているという程度でございます。

吉良よし子

 資料二枚目、御覧ください。私の事務所が行ったアンケートで、教職員に問い合わせた、聞いてみたところ、活用状況について、教職員に活用したのが八・三%、子供に活用したと答えた方が四・一%、両方に活用したと答えた方が四・一%、合わせても一六・五%、二割に満たないし、これ、一回でも活用したら丸ということになるので、その程度なんですね。
 しかも、じゃ、使用しなかった分どうなったのかという疑問が湧いてくるわけです。実際に私の聞いたところでは、やむなく廃棄したということも聞くわけですけれども、やはり配布して終わりじゃなくて、実際にちゃんと活用されたのか、また廃棄されたとしたらそれどれくらいあったのか把握しなければ、今後有効な対策取ることできないのではないかと思うんですが、この活用状況又は廃棄されたかどうかの状況、大臣、把握するべきではありませんか。

文部科学大臣(末松信介君)

 文部科学省で、感染者を早期に発見して学校における感染拡大リスクを低減することを狙いとして、昨年学校に抗原簡易キットを配布したところでございます。この抗原簡易キットの活用状況については、当初発熱などの症状が見られた教職員に対して使用した、そのことが大きな目的であったことは確かだと思います。
 全国の使用状況の把握については、現在、この日々の感染対策の徹底に学校現場、大変私も多忙だと思っておりますので、現在の現場の事務負担を考えたら網羅的に把握することは難しいと、現時点では恐縮ですけれども考えてはいないという、そういう答弁になります。

吉良よし子

 現場は多忙だから調べられないとおっしゃるんですけど、多忙化を問題視するのであればやっぱり教員を増やすということをちゃんとやっていかなきゃいけないわけで、じゃ、そういう予算が本当に抜本的に付けられているかといったらそうじゃないわけですよね。実際には三千人も減らされるという実態があるわけで、そういう多忙化を理由にしてやるべき検証をしないというのでいいのかということを私は問いたいと思うんです。
 実際に、今回の抗原簡易検査キット、使用したというところも一部ありますけれども、でも当初から学校では使用できないという声が上がっていたんです。学校の先生方からは、抗原検査キット現場に配布されたがこれは意味不明だと、体調が悪い者はそもそも学校に来ないように指導しているし、仮に学校に来ていたとしても速やかに医療機関を受診させるので、基本的に抗原検査キット使う場面はあり得ないと、暴露したら困るしと、そういう声もありました。
 自宅に持ち帰るんじゃなくて学校内での使用を前提とした、そういう検査キットの配布というのが本当に感染対策として有効に機能したのかどうか、今後の学校での検査体制構築のためにもやっぱり検証は何らかの形で必要じゃないかと思うんですが、大臣、いかがですか。

文部科学大臣(末松信介君)

 今、伯井局長が答弁したのは、もう期限切れになってしまって廃棄したんでしょうか。なかなか私は、それは、どこでどう使ったかということについて把握することは極めて難しいんじゃないかなと私は思うんですけれども、全国的にその点を調査するということは私はちょっと負担が大きいんじゃないかなということを個人で思うんです。
 それと、その今先生おっしゃった、本来意味がなかったというようにおっしゃられるんですけれど、子供が熱が出た場合、速やかに帰宅することが困難な場合や医療機関に直ちに受診できない場合等に使用するということは書かれてございます。私はそのことはあったと思うんですよ。まあ、どうぞ。

吉良よし子

 ですから、私の調査でも、全く使用していないということじゃなくて、一定使用されたというのは私も把握しているわけですね。ただ、やっぱり使用期限が間近になって、その八十万回のうちどれくらいが捨てられたのか、捨てられてしまったかもしれないとか、捨てられる直前にほかの福祉施設に何とか転用して活用してもらった事例もあるとは聞いていますけど、それも文科省の通知が一月二十七日と遅くて、全くやっぱり転用もできずに廃棄したという事例もあると聞いているので、それやっぱり状況を把握する必要があるんじゃないかと言っているんです。
 同じ抗原検査キットであっても、自治体によっては全く違う活用方法を取っているわけです。例えば、東京都は抗原定性検査キットを活用して教職員対象に週一回定期検査を可能にしています。また、抗原検査キット、家庭に配って、子供が家庭で何らか症状が出た場合に検査できるようにしている自治体もあるわけです。ただ、こうした取組は一部の自治体にとどまっているわけで、アンケートでやっぱり学校での定期検査求める声が一定ありますし、多いですし、また、PCR検査、抗原じゃなくてPCRって求める声もあるわけです。
 こうした定期的な検査や、若しくは抗原検査キットの家庭への配布など、学校での感染拡大防止するために有効な検査体制、国として今後どう構築していくおつもりなのか。大臣、いかがでしょう。

文部科学大臣(末松信介君)

 新型コロナウイルス感染症に対するこの検査、感染症の早期発見と対応のためには有効であるとは考えてございます。
 感染者が出た場合の検査は保健所等が行う行政検査が基本となりますが、文部科学省としては、補正予算、令和三年度、これ二百五十四億円付いているんですけれども、感染症対策への支援の中で、地域の事情に応じて実施するための検査の費用も対象としているということは認めて、お認めしたいと思います。私はそういう考えです。
 ですから、それぞれの各学校が地域の状況を見て抗原キットを必要と判断すれば、使い方をよく考慮した上で、補正予算から出てくる費用で、予算でもって購入することは可能であるというように認識をしてございます。

吉良よし子

 要するに、学校等の感染症対策支援で二百五十四億付く、付けているから各自治体の判断で検査キット買うなら買ってもいいよという、そういうお話だったかと思うんですけれども……(発言する者あり)えっ、そういうことですよね。必要だと思ったら対応していいよと、そういうことですよね。当然そうですよね。ただ、もちろんそれも重要なんですけれども、自治体任せ、学校任せでいいのですかと。国としてもっと全国一律に一定の検査をする、できる体制整えなきゃいけないんじゃないのかというのが質問の趣旨なんです。
 冒頭紹介したとおり、アンケートでは、学校で感染者が出ても検査がされないという実態、本当に多く寄せられているんです。
 自由記述の声では、小学校では毎日複数の学級閉鎖が出ています、しかし、濃厚接触者なし、検査なしで終わりとか、クラスメートが感染しても誰も検査を受けていませんとか、四十人以上体調不良が学校で出ても検査しないままクラスター確認できませんでしたと言われて終わりとか、そういう声で、もう本当に不安だと、検査もしないまま学校を続けていいんでしょうかと、そういう不安の声が来ているわけです。
 一方で、例えば寝屋川市、大阪の寝屋川市では、クラスで一人陽性者が出たら保健所がキットを配ってクラス全員スクリーニングPCR検査受けられる体制にしていると聞くわけです。やろうと思えばできるわけですよ。
 だから、やっぱり国として、学校のクラスで感染者が出たらすぐに全員検査できる、少なくとも希望者は検査できる、そういう体制を隅々まで整えるべきではないかと思いますが、大臣、改めていかがでしょうか。

文部科学大臣(末松信介君)

 御指摘をいただきまして、感染者が出た場合の検査というのは、それにつきましては、国として学校で定期的な検査を推進して、ではどうかということかと思います。またその……(発言する者あり)保健所でね。(発言する者あり)それは、ちょっと、今のところは、今そのことはちょっと想定はしてございませんですね。

吉良よし子

 そんなはずないです。想定していないはずないんですよね。
 文科省が学校で感染者が出た場合の対応ガイドラインというものを出されていて、それで、学校で感染者が出た場合は濃厚接触者を特定したり周辺の接触者を特定してそれを行政検査の対象にできますよねということを言っていて、しかも、それだけじゃなくて、そういう濃厚接触者の特定、速やかな特定が困難な場合は、判明した感染者が一人でも感染状況によっては原則として当該感染者が属する学級等の全ての者を検査の対象の候補とすることが考えられると。だから、寝屋川市でもそういう対応をしているわけですよね。そういう対応をもっと全国に広げられるように国として積極的に周知していくべきじゃないですかということを申し上げているんですが。

文部科学大臣(末松信介君)

 国として抗原検査キットを、まあこれですね、とにかく保健所と連携しながら効果的な検査の実施を進めて、努めつつ、まずは日々の健康観察や基本的な感染症対策の徹底というのをまず、これはやっぱり基本に考えていきたいと思ってございます。
 だから、これはもう……(発言する者あり)

委員長(元榮太一郎君)

 速記を止めてください。
   〔速記中止〕

委員長(元榮太一郎君)

 速記を起こしてください。

政府参考人(伯井美徳君)

 御指摘のように、国として学校で定期的な検査をする場合、保健所等が行う行政検査が基本となる。その場合、保健所も大変ですので、学校としても様々な協力をするということも当然あり得るわけでございますが、ただ、抗原検査キットを追加で配布することについては、先ほどのように期限切れであったりいろいろ様々な問題がございますので、それは地域の状況であったり、あるいは寝屋川の例を挙げていただきましたけれども、山梨も様々な検査を進めておりますけれども、その地域の検査体制の状況ということや、あるいは学校現場の負担というのもこれは考慮する必要があるというふうに考えております。
 そういう意味で、文部科学省といたしましては、保健所と連携しつつ、効果的な検査体制の実施に努めるということが基本であろうというふうに考えております。

吉良よし子

 いや、ですから、定期検査の話はもう一回終わって、今感染者が出た場合の検査のことを言っているわけでね。
 クラスで一人感染者が出た場合に、クラス全員検査対象にすることはできると文科省言っているわけですよね。それ周知徹底してくださいということを言っています。もう一度お願いします。一言で結構です。

政府参考人(伯井美徳君)

 マニュアル上そういったことを言っておりますが、地域や学校の実情に応じて適切に対応していただきたいということでございます。

吉良よし子

 適切にと言いますけど、ほとんどの学校で感染者が出ても検査にたどり着かない状況があるわけで、でも一方で、子供のクラスで陽性者が出たことで、親が職場から子供の、その子の陽性、陰性が確認されなければ仕事に出てくるなと言われて、もう自力で検査できるところを探して、自費で費用を掛けて検査しないと出勤できない、そういう状況にもなっているわけですから、やっぱりこれは行政の責任で、一人でもクラスに出たら全員検査に希望する人はたどり着けるようにするのが政治の責任でありますから、徹底していただくように重ねてお願いしたいと思います。
 と同時に、強く求めたいのが、学校の感染状況の情報共有についてなんです。資料の二枚目の下段で、保護者アンケート、学校や園で必要だと思う感染対策何ですかという問いに一番多かったのが、感染状況などの情報共有だったんです。
 自由記述見ると、うちの地区の小学校では感染者が出ても知らされません、体調不良者がいることも伏せられますとか、連絡が来るのは自分のクラスが学級閉鎖となった場合のみとか、隣の席の子が感染しても学校からの公表なしとか、もう学校全体で何人の陽性の生徒がいるかも分からないとか、感染者がいてもお知らせすらしない学校もあるという実態が届いたわけなんです。
 こういう情報が少ないことでやっぱり保護者の方不安になっていて、基礎疾患のある自分の子を学校に行かすべきかどうか判断ができないと、ということとか、実際に子供に検査を受けさせた方がいいのか悩んでいるという声もありますし、そうやって隠されることで不信感が増すばかりですとか、疑心暗鬼になるという声もあるわけです。
 大臣、こういう学校から感染状況がほとんど知らされないということで、保護者の中に不安、不信が広がるのは望ましくないと思いますが、いかがですか。

文部科学大臣(末松信介君)

 学校で感染が確認された場合、保護者に対して個人のこの情報の取扱いや教職員の負担を注意しながら状況を説明することは重要であると認識をしております。
 具体的に、例えば学校内における感染の状況とか、学級閉鎖や検査の実施状況であるとか、学級閉鎖の期間における学習支援の方針であるとかなどについて可能な限り速やかにお知らせすることは重要なことであると、そのようなことを考えております。

吉良よし子

 学校の状況を可能な限り知らせるのは重要という御答弁でした。
 保護者の方も、別にプライバシー保護は当然だと皆さんおっしゃっているんですよ。誰がを知りたいんじゃないんだと、状況を知りたいだけだと。だから、どのクラス、どの学年に何人いるかすら分からないという状況では困るんだということなんですけれども。
 確認しますけど、文科省としてこうした学校での感染状況についての公表する基準、何らか示しているのでしょうか。

政府参考人(伯井美徳君)

 基準については、特にマニュアル等で示してはいないところでございます。

吉良よし子

 これ、基準示していないということなんですけれども、やっぱり必要なんじゃないかと。ここまで学校、地域によってばらばらと。
 アンケートには、プライバシー保護や差別、偏見の防止はもちろん大切だが、コロナについては防疫を重視して、一律の公開基準や指針示してほしい、こういう声が届いているわけです。
 やはり、大臣、これ感染拡大防止の観点から、先ほど状況説明するのが重要だというお話ありました。最低限の公表基準、せめて学年、クラス等は一定とか、学校全体の感染者数の数だけではもう知らせるとか、一定のそういう最低限の基準を示すべきと思いますが、いかがですか。

文部科学大臣(末松信介君)

 文部科学省としては、その際留意すべき事項についてどのようなことを示すことができるのかということは検討したいと思ってございます。今の先生の御趣旨も踏まえながらです。
 ただ、私たちも、非常にプライバシーの問題ありますのでね、先生、これは。学校の先生、かかられた先生も同じですよ。オンラインで顔が映ったときに生徒にどう説明しようかと困ったというお話も聞いてございますので、その点は御理解いただきたいと思います。

吉良よし子

プライバシー保護は当然なんです。別に誰がとか、氏名公表しろとか、そういうことを言っているわけじゃなくて、最低限の、一定の、検査行くべきかどうかとか、それを判断する材料として欲しいということなんです。
 特に、いざ自分の子が発熱して病院に行ったときに、学校の感染状況はって聞かれても答えられないとなると、それでまず検査から外されてしまうとか、みなし陽性にすらならないとか、そういう状況にもなりかねないわけですから。やはり、検討いただけるということでしたので、最低限度の公表の基準、是非文科省の方から出していただきたいということを重ねてお願いしたいと思います。
 最後に、もう一点、保護者からの要望の高いオンライン授業についても伺っておきたいと思うわけです。
 本当に検査も行き届かないし、情報も届かないしと。そうなってくると本当に通わしていいのか不安で、でも、もちろん勉学を止めたくないしという中で、せめて感染拡大期はオンラインを選択できるようにという保護者の気持ちというのは本当に切実だと思うわけです。
 ところが、資料三枚目御覧いただきたいんですけれども、先ほども大臣は九五%準備できていると言いましたけど、希望したらオンライン授業が受けられると回答した方は三八・五%にとどまって、半数がオンライン希望しても選択できないという状態に現在あるんです。さらに、オンライン授業選択できたとしても出席扱いされないという声も四割、約半数に上っているわけなんですね。
 もちろん、本来授業は対面が基本ということに異論はないわけですが、しかし今はコロナの感染拡大の最中なわけです。先ほど来大臣もオンラインも活用してということもおっしゃっているわけです。
 実際、もう小中学校では一人一台端末あって、オンライン授業も展開できる条件は徐々にですが整いつつあるということで、まずお願いしたいのが、このコロナに係る特例として、感染が拡大している間は、少なくともオンライン授業をやったら通常の授業と同様に出席の、オンライン授業を受けた子については出席扱いするべきと思いますが、大臣、いかがですか。

政府参考人(伯井美徳君)

 御指摘のように、オンラインでの学習指導が学校教育の全てを代替するものではないという考え方で、したがって、記録の上では出席とは別に扱うものというふうに考えております。
 その上で、新型コロナウイルス感染症等の感染拡大を防ぐための分散登校などで子供たちが自宅等でオンライン学習指導を受けた場合には、指導要録上、出席停止・忌引等の日数という欄に記載することとしておりまして、その意味では、これは出席にも欠席にもならない日数を記録する欄であります。出席停止ではございません。扱っていないということでございます。
 その上で、こうした子供たちの頑張りを、オンライン、評価するということで、オンラインを活用した特例の授業として、オンライン特例授業という形で日数を記録する仕組みを通知したところでございます。入試でも不利にならないように必要な措置を講じているところでございます。
 引き続き、今日のデータを見るとまだそれが十分行き渡ってないということでございますので、教育委員会、学校関係者、保護者に対してこうした考え方について丁寧に説明、周知を行っていきたいと考えております。

吉良よし子

 欠席扱いにしないというのは私も知っているんですけど、その先ほど局長がおっしゃったこのオンライン特例授業日数を別に指導要録等に記載する対応をしていますという話ですけど、教職員アンケートを見ると、もうそれが本当に大変で、オンライン授業に踏み出せない一因にもなっているという声もあるわけです。国が推奨して税金で一人一台タブレットが整備されたのに出席と認めないのはおかしいのではとか、オンライン授業を本気でやるなら授業時数にカウントすることが必要じゃないかと、これ教職員からの声です。保護者からだけではありません。
 そういう声もありますので、是非、もう特例としてそういう、何ですか、特例授業日とかじゃなくて普通の出席と、オンライン授業を受けたら出席と扱えるようにしていただきたいということを強く求め、オンライン授業なぜ困難かというところについてはまた次回に続きやることも申し上げ、今日のところは質問終わります。
 以上です。