吉良よし子君
日本共産党の吉良よし子です。
 初めに、石破大臣は、三月三十日の本会議、本法案の趣旨説明の冒頭で、我が国の地方創生をめぐる現状は、若者の雇用環境が改善する一方で、合計特殊出生率が九年ぶりに低下に転じ、また、東京一極集中の傾向に歯止めが掛からないなど厳しい状況が続いていると述べられました。
 石破大臣、どういう理由から若者の雇用環境が改善したとおっしゃっているのでしょうか。
地方創生担当大臣・石破茂君
済みません、事実関係でございますので、数字を御説明するので読み上げますが、お許しをいただきたいと思います。
 二〇一三年と二〇一五年を比較をいたしております。就業率で見れば、十五歳から二十四歳の層において、二〇一三年に三九・七%であった就業率が二〇一五年には四〇・七になりました。二十五歳から三十四歳の方の層で見れば、八〇・二%が八一・二%になりました。完全失業率は、十五歳から二十四歳で六・九%から五・五%に下がり、二十五歳から三十四歳では五・三%から四・六%に下がりました。大学卒業者、新規の方々の内定率は九三・九が九六・七になり、高校卒業の方々の内定率は九七・六が九八・八になりましたと。不本意非正規雇用労働者の方々の割合は、二〇一三年に一七・八%であったものが二〇一五年には一二・八%、二十五歳から三十四歳の層で申し上げれば、二〇一三年に三〇・三であったものが二六・五ということで、あらゆる指標において改善が見られるということは事実であるという認識の下にあのように申し上げた次第でございます。
吉良よし子君
あらゆる指標ということで御説明いただきましたけれども、改善したといっても、数字の変化というのは大体一ポイント前後かなと思うわけです。それで改善と言い切れるのでしょうかというところが一つ疑問であるのと、また一方、若者の雇用環境を語る場合には、安定した雇用の形態にあるかということも重要だと思うわけです。というのも、若者が生まれ育った地域や今暮らしている地域で就職して、そして安定して働き続けられるように支援することこそがその地域の活性化、また持続可能な地域づくりにつながる大切なことだと私考えているからです。
 その点で、まず見ておきたいのが若者の離職の問題です。新規学卒で就職しても、一年目あるいは二年目、三年目で辞めてしまう離職率の高さの問題があります。
 この離職の状況というのがどうなっているのか、厚労省に伺います。大学、高校、中卒の新卒者の離職の状況、また都道府県の状況というのは把握していらっしゃるかどうか、併せてお答えください。
厚生労働省・坂口卓君
お答え申し上げます。
 今委員の方からのお尋ねの卒業後三年以内の離職率ということでございますけれども、長期的には若干改善傾向にはありますけれども、中卒者につきましては約六割、高卒者については約四割、大卒者につきましては約三割ということで依然として推移しているという状況でございます。一番この卒後三年の離職率の新しいものでいくと平成二十四年の三月卒業者の方の状況ということになりますけれども、このデータにつきましては、中卒者が六五・三%、高卒者が四〇・〇%、大卒者が三二・三%ということになっております。
 それから、お尋ねの離職率の都道府県別の状況ということでございますけれども、この離職率につきましては、データベースの都合上、離職した都道府県において計上されるという形になっておるものでございますので、したがって、採用された都道府県とは異なる都道府県に移って離職されたというようなケース等々もありますので、都道府県別の離職率のデータそのものが……
吉良よし子君
採用時のです。
坂口卓君
済みません。
 採用時のミスマッチを把握するデータとしては信頼性に欠けるので、全国データを公表させていただいておるというところでございます。
吉良よし子君
都道府県については公表されていないということでした。
 数字に移りますと、大卒で三二・三、高卒で四〇・〇、中学で六五・三ということで、先ほど説明のあったように、六割、四割、三割というところが全然変わっていないよというお話だったと思うわけです。
 もう一つ私注目したいのが非正規雇用の問題です。労働力調査の中でも若者の非正規雇用の割合は四八・三%で、ここ数年高い水準のままだと思うわけです。
 お配りした配付資料の一を御覧いただきたいんですが、これは五年ごとに行われる総務省統計局の就業構造基本調査です。これを見れば、二〇一二年で三八・二%が非正規労働者と。その前の調査の二〇〇七年度で三五・五、その前の二〇〇二年で三一・九ということで、比べれば一貫して増え続けていると思うわけですね。
 そうしたところから考えますと、やはり大臣の趣旨説明にある若者の雇用環境の改善というのは一面的な見方であるし、一部分においては多少改善していると言えるかもしれませんが、全体として雇用環境が良くなっているということにはならないのではないかと思うわけですが、大臣の認識はいかがでしょうか。
石破茂君
 私は、都合のいい数字ばっかり並べて説明するということは決して適当だと思っておりません。そうでない数字もきちんと客観的に把握をし分析をしなければ、政策は政策になりません。そのとおりだと思っております。
 離職が増えている、三年以内の離職が増えているということはいろんな理由があるんだと思いますが、景気が良くなったのでもっといい就職先があるのではないか、実際に見付かりましたということでそちらに移られる方も離職という数字で出てくるわけでございます。それがどれだけかということは、ここで申し上げるだけの知識を私は持ちませんが、そういう部分もあるということでございまして、いずれにいたしましても、そのこと自体は悪いことだと思いません。ただ、心ならずも離職せざるを得ない方というのを減らすような施策は今後も考えていかねばならないことだと思います。
 非正規について申し上げれば、高齢者の方、女性の方という、そういう方々が非正規ということでお入りになったということもございまして、結果としてそういう数字に変化が見られるということだと承知をいたしております。ただ、平成二十七年で見ますと、生産年齢人口自体は減っているのでございますが、八年ぶりに正規雇用は対前年比二十六万人増えているという数字もございます。
 ですから、そういうようないろんな数字というものを、なぜこうなるのかということの背景をよく分析をして今後も政策に臨んでまいりたいと考えております。
吉良よし子君
背景をということもありましたけれども、例えば、じゃ離職がなぜ増えているのかというところで、景気が良くなって移動されたんじゃないかというお話もありましたけど、一方で、どういうことかといえば、地方などから東京などの大都市圏に出ていくという中で離職が増えているということもあり得ると思うわけです。
 やはり、そうした意味では、若者がその地域で働き続けられる環境を整えるというところがやはり地方を再生していく地域再生において重要な課題だと思うわけですから、そういうことを私お伺いしているというところもあるということをお含みおきいただきたいなと思うわけですし、非正規の問題でいけば、どんどん増加しているというところはやはり私問題だと思うわけです。非正規のままでは安定的にキャリア形成ができなくなりますし、正規雇用になることが難しくなっていくというのは、地方において人が育っていかない理由の一つにもなっていくと思うわけですから、やはりそこもちゃんと見ておかなければならないのではないかということです。
 先ほど、都道府県の状況、離職については公表されていないというお話がありました。私、自分で資料を探してみたんですね。そうすると、一つは青森県、東奥日報の二〇一五年十二月十二日の記事があります。これは、全国平均の二〇一二年との比較で、高卒では五〇・三%、大卒では三八・六%と、いずれも全国平均よりも一〇ポイントほど高くなっているわけです。もう一つが沖縄県で、これは二〇一二年のものは見付からなかったんですけれども、大体常に大卒で四割から五割の間、高卒では五割から六割の間であって、やはり全国平均よりも一割から二割高い状況にあると。だから、先ほど申し上げたとおり、東京に流出してしまっているのではないかということも含めて、地域の状況も把握すべきではないかということを私思うわけです。
 そして、非正規の労働についても同じなわけですね。再び資料も見ていただきたいんですけれども、こちら都道府県別があるわけですが、沖縄県は四四・五%が非正規の労働者である、北海道の方は四二・八%、一方、東京は三五・七%ですから、やはり一〇ポイントぐらい高くなってしまうと。こうした地域差というのに着目する必要はあると思うわけです。そして、私、この非正規雇用の増大というのは、地域における、それが地域の結婚、出産、子育てに大きな影響を与えると、そういうことをやはりこの場では指摘したいと思うわけです。
 政府が作成したまち・ひと・しごと創生総合戦略の参考資料の中でも、男性非正規雇用の有配偶率は低く、雇用の不安定が結婚に当たっての壁となっているという指摘があります。結婚だけではなく、子育てにおいての不安要素としてもあると思いまして、それについては、内閣府が昨年三月に公表した結婚・家族形成に関する意識調査においても、子育ての不安要素として、非正規雇用の男性、そして非正規雇用の女性共に経済的にやっていけるかというところを七割近くが挙げているという状況があるわけです。先ほど来あるように、今、若者の二人に一人が非正規雇用なわけです。これが各地方に広がっているとすると、ここで地域で問題になってくるのが結婚、子育てへの影響でありますし、やはり子供の貧困という問題が地方に出てくるのではないかと私思うわけです。
 ここで、子供の貧困について今日は伺いたいと思います。日本における子供の貧困率は、政府の公表している数字で一六・三%、日本で生活する子供の六人に一人が貧困な状況下に置かれているということです。
 ここで参考人に伺いますけれども、子供の貧困という場合、年間の収入でどのくらいの生活水準のことを指しているのでしょう。端的にお答えください。
厚生労働省・小川誠君
 端的に申し上げますと、貧困線は、平成二十四年の調査によりますと百二十二万円でございます。
 したがって、これは等価可処分所得と申し上げまして、平方根で割るとかややこしいことがあるので、それはちょっと省略しますけれども、要は百二十二万以下の所得の人が子供全体のうち一六・三%でございます。
吉良よし子君
先ほどおっしゃっていた相対的貧困率だというお話だと思いますが、二〇一二年のデータでは年百二十二万円未満の方を対象にしてあると、それが一六・三%という数字だと思うわけですけれども、じゃ、年百二十二万円の生活費、これを家族に換算するとどうなるか。親子の二人世帯では年額約百七十三万円、月額でいえば十四万円になるわけです。親子の四人世帯だとどうなるか。年額で約二百四十四万円で、月額に直せば約二十万円だという金額になるわけです。これらの金額というのは、税金も引いて、児童手当を足すなど、所得の再分配も反映済みのものなんですが、先ほどの一六・三%というのを十八歳未満の子供の人口に単純に当てはめますと、三百二十五万人もの子供たちがこういう状況に置かれているということになるわけです。
 大臣、伺いたいんですが、家族二人で十四万円の生活、家族四人で月二十万円、その下に子供たちが三百二十五万人もいるというのは、本当に地方にとっても深刻な問題だと言えると思いますし、彼らがどういう生活状態に置かれているかというところ、大変深刻だと思いますが、いかがでしょうか。
石破茂君
 このお子さんの貧困率につきましての計算式は、今厚労省から説明があったとおりでございます。ですから、三人家族であれば共通の経費もございますものですから、ルートで割るという形になって、その数字はOECDのやり方にのっとっているものでございますので、特異な計算をしているわけではございません。数字は数字としてあるということでございます。
 それだけそういう御家庭のお子さんが多くおられるということ自体は大問題ですし、それが貧困の連鎖を生むわけでございますので、それは、今の大問題が次の時代に更に拡大再生産されかねない危険性をはらんでいるというふうな認識は私自身強く持っておるところでございます。
吉良よし子君
大問題であり、貧困の連鎖を拡大させていかないというのは大事だというお話がありました。本当に、じゃ、年百二十二万円未満での生活というのがどういう状況になるのかというところでいえば、例えば、家でほとんど食事が取れず学校給食で飢えをしのいでいた小学生の男の子が、夏休みに、食べる物ちょうだいと通りすがりの人にねだっていたという話だとか、始業前の保健室で前日の給食の残りなどを朝食として提供していたら行列ができていたという話だとか、毎日学校に同じ服着ていて、お気に入りの白いスカートが日に日に黒ずんでいく、その様子を見かねて養護教諭が体操着に着替えさせているという話など、貧困に陥っている子供たちの悲惨な状況が、本や新聞、様々なところで紹介されているわけです。
 先ほど金額についてというお話ありましたけれど、これ注意すべきなのは、この金額というのはあくまでも百二十二万円未満ですから上限でしかないということであって、それよりも下の生活を余儀なくされているという世帯もあるということであり、そうした人たちが本当に全国にいるということが考えられるわけですね。
 じゃ、この子供の貧困問題というのが地方においてどう現れているのか、政府は都道府県ごとの状況というのを把握しているのでしょうか。
小川誠君
お答え申し上げます。
 国民生活基礎調査の所得票は都道府県別に結果を作成する標本設計になっておりませんので、試算しておりません。
吉良よし子君
 都道府県別には調査されていないということでしたけど、例えば、沖縄県が今年の一月の二十九日に沖縄県子供の貧困実態調査というものを公表しました。これは、三年前の百八十三国会で全会一致により制定された子どもの貧困対策法に基づいて、沖縄県で昨年から調査、策定が進められてきたものですね。
 この調査結果によれば、沖縄県で平均的所得の半分未満で暮らす十八歳未満の子供たちの割合は二九・九%、全国平均の一六・三%と比べて極めて高い状況にあって、およそ三人に一人の子供が貧困な状態に置かれているということなわけです。
 それだけじゃなんですので資料を用意したのが、配付資料の二枚目であります。これが、先月三月一日に山形大学の戸室健作准教授が公表した論文の中で出された数字になっています。
 先ほどの厚生労働省の数字というのは国民生活基礎調査によるものですが、戸室准教授は独自に、総務省の就業構造基本調査と厚労省の被保護者調査というものを使って計算をされています。子供の貧困率を、十八歳未満の子供のいる世帯のうち生活保護基準以下の収入しかない世帯の割合とし、世帯人数や都道府県ごとの生活費の違いを考慮したもので、厚労省のものよりも精密な計算なのかなと思うわけですけれども。
 この戸室先生の指摘によりますと、一九九二年から二〇一二年の二十年間で、十八歳未満の子供のいる貧困世帯の数が七十万世帯から百四十六万世帯へと、子供の貧困率は五・四%から一三・八%に急増しているということを明らかにしているわけです。
 これを都道府県別に見るとどうなるかというのがこの表ですけれども、関西から西の地域、それから東北から北の地域で高くなっていることが分かります。高い順に、沖縄三七・五%、大阪二一・八%、鹿児島二〇・六%、福岡一九・九%、北海道一九・七%となっているわけです。
 大臣、やはりこういうところを見ると、先ほど重大な問題というお話もありましたが、子供の貧困というのは、地方を持続可能に発展させていく上でもこの問題、重視すべきかと思いますが、いかがでしょうか。
石破茂君
全く異論ございません。そのとおりでございます。
 ですから、これ厚労省の方から御説明したとおり、なかなか都道府県で見るのは難しいとだけ言ったらどうにもならないので、ではどのようにして、少なくとも定性的な傾向だけは把握をしておかなければ対策の打ちようがないと私は思うのですが、算出方法についてはもう専門家の方々の知見が正しいのだろうと思いますが、そうした場合に、どうしてこうなるのだろうかと。この表を見ながら思いますのは、それぞれの県ごとの県民所得あるいは労働者一人当たりの労働生産性というものとこれがどういうふうな関係に立つのだろうかということはよく見ていかねばならないことだと思います。
 ですから、平均値とか中央値とかいうものは、それは統計の世界ではあるお話ですが、それが実態をきちんと反映したことになるかというと違う場合がございまして、どれぐらいの所得の階層の方がなぜそうなるのかということは、日本全体のマクロで見るよりも、都道府県別あるいは更に細かく市町村別で見ていかないと実態と乖離することがあるというふうに考えております。
 統計の手法は統計の手法といたしまして、この子供の貧困率というものが、仮にこの山形大学の先生の数字が正しいとせば、恐らく全然乖離したものではないと思いますので、何でこんなに増えているのか、何で地域的な雇用の偏在があるのかということは、私ども、地方創生の観点からも、厚労省とよく連携を取りながら対応してまいりたいと考えております。
吉良よし子君
是非、都道府県別の調査、背景も含めてということは進めていただきたいと思うんですが、ただ、やはり問題は子供の貧困だけではないと思うわけです。
 この戸室先生の調査でやはり注目すべきなのは、ワーキングプアについても調べているというところなわけですね。これがこのお示しした表の右側になるわけですけれども、これについても、ワーキングプアというのは、働いて稼いではいるけれども生活保護基準以下の収入しかない世帯の割合というわけですけれども、これがやはり一九九二年の四・〇%から二〇一二年の九・七%へと増大をしているわけです。重要なことは、このワーキングプア率の高い都道府県というのは子供の貧困率も高くなっているということで、かなりかぶっているということなんです。
 そして、併せて見ていただきたいのが、先ほどの非正規雇用労働者の割合の都道府県別の表なんですね。こちらも、非正規雇用の中にはもちろんパート、アルバイト、嘱託契約、派遣、いろいろ入っておりまして、世帯主の就労状況のみを取っているものではないので、単純にワーキングプアと関係しているとは思いませんけれども、ただ、これを見ると、非正規雇用の多い都道府県、非正規雇用の割合が四〇%以上ある道府県が六つあるわけですが、それが高い順に、沖縄、北海道、大阪、京都、鹿児島、福岡となっているわけで、先ほどの戸室先生による子供の貧困率、ワーキングプア率の高い上位の道府県は、沖縄、大阪、鹿児島、福岡、北海道、宮崎と、ほぼ一致しているということになるわけです。
 先ほど、様々な背景も含めて調査ということもお話ありましたけれども、やはりこういった子供の貧困とワーキングプア、そして非正規雇用の問題というのは本当に関連もありますし、地方にとって深刻な問題であるというのは、私、明らかだと思うわけです。
 大臣は所信で、地方創生の実現のために人と仕事の好循環を確立すると述べられました。だから、子育て世代が生活に必要な収入を得られるような仕事、就労形態や待遇を保障すること、また、貧困状態にある子供たちを地域から支援する仕組みというものをつくって、貧困状態にある家庭を救って、親から子への貧困の連鎖を断ち切ること、これはやはり持続可能な地域づくりに必要なことであると考えます。
 改めて伺います。
 先ほどは子供の貧困ということで大臣に伺ったわけですけど、最初の離職率についても、やはり都道府県別のデータ取るのが難しいということで、ないというお話もありました。やはり、そういった意味では、こうしたデータ見ても地域差というものはあるわけですから、こうした地域格差をしっかり把握して、関係省庁に対してそうした指示を出して、そうした関連性であるとか原因であるとか、子供の貧困だとか若者の雇用状況、そうしたものをしっかり調査するべきではないかと思うのですが、大臣、いかがでしょうか。
石破茂君
これは、私、統計について十分な知識を持ちませんので、統計の専門家がそれは技術的に困難だと言われれば、それに反駁するだけの知識を持っておるわけではございません。ですので、政府として統計を出します場合には、やはりそういう余り精緻ではないやり方でこれが数字ですということは、政府の責任として難しかろうと思っております。
 一方、例えば全国あまた市町村があるわけで、やっぱりその市町村において一体何が起こっているのかということを把握をするというのは、市町村において果たすべき責務だと私は思っております。
 例えて言えば、介護離職ゼロといったところで、これはもう加藤大臣の下で今本当に大変なお仕事をしていただいておるわけでありますが、例えば鳥取県岩美町ならどうなんでしょう、兵庫県明石市ならどうなんでしょうと、どれぐらいの方が介護離職をなさり、それはどういうような理由によるものかというのが分からないで対策の打ちようはないものでございます。
 そうしますと、ここが統計に多いけど正確性はどうかと言われると、ここは正確なお答えができませんが、地域地域において実態を把握をするという努力はしていかなければならないことだという認識を持っておるところであります。
吉良よし子君
地域地域において実態がどうなっているか把握するのは大事というお話でした。やはり本当に私、それは大事だと思うわけです。
 地域、地方において、私、仕事、人を再生して出産や子育てしやすくして地方経済活性化するためには、本当に、申し上げているとおり、非正規雇用をなくしていくことであるとか、子供の貧困をなくしていくことであるとか、ワーキングプアというものをしっかり捉えてなくしていくことというのはもう欠かせない取組だと思うわけです。統計のことは分からないと大臣おっしゃいますけれども、やはりそうした客観的な数字も含めてきちんと国で把握する、そういう努力は是非ともやっていただきたいと思いますし、そうした対策をするということは本当に重要な政策だと私思うわけです。
 本法案においては就業支援、機会創出ということなどにも触れられてはいるわけですけれども、でも、ただこれについては計画は自治体任せです、お金については、交付金、全ての自治体が交付対象にもなっていないと、そういうやり方ですから、これでは私の問題意識である非正規雇用だとかワーキングプアとか子供の貧困というのはなくならないし、本当に働き続けられる地域をつくるには違うのではないかなと思うわけです。地域の経済の好循環など望めないのではないかと思うわけです。
 だから、そういう意味で、国として、非正規雇用、子供の貧困、ワーキングプア、こうした問題、実態を、先ほど鳥取県の何町ではというお話もありましたけれども、そうした地域の実情をしっかり把握して対策を打ち出していただくよう強く求めまして、私の質問を終わります。
吉良よし子君
私は、日本共産党を代表して、地域再生法改正案に対する反対討論を行います。
 反対理由の第一は、本法案により創設される地方創生推進交付金が政府による政策誘導に活用される問題を持つことです。
 地方創生推進交付金は、全ての地方自治体を交付対象とするものではなく、地方自治体からの申請計画を政府が選別し、先導的であると認定する事業に優先的に交付する仕組みとなっています。地方自治体が安定した雇用を創出することや子育て支援を拡充するなどの独自施策を進めるために国が財源支援を行うことは必要です。しかし、本法案においては、交付金の要件を満たす計画とするために地方自治体の施策がゆがめられるおそれがあり、地方自治体の自主性、主体性が発揮できるものになっていません。
 反対理由の第二は、企業版ふるさと納税の創設が地方税の応益負担の原則を掘り崩す問題を持つからです。
 この制度により寄附を受けた自治体は収入が増え、企業が所在する自治体は税収減となります。法人の意思により自治体間の税源移動が起こる問題が生まれます。さらに、企業版ふるさと納税による寄附行為を行うのは営利を目的とする企業です。寄附の対象となる地方創生事業は政府が指定するため、地方自治体は企業の寄附を当てにして国の特定政策への誘導に利用されるという点でも問題があります。
 また、日本版CCRC、生涯活躍のまち制度は、中高年齢者に地方や町中で自助、共助による生活を送ることを要求するものですが、住み慣れた地域で安心して老後を送ることができる環境を整備することこそ、国、地方自治体が行うべきことです。生涯活躍のまちを国策として位置付け、自治体を誘導することには反対です。
 なお、与党により提出されている修正案については、施行期日を遅らせるだけのものであり、本案と同様反対であることを述べ、討論を終わります。