吉良よし子君
日本共産党の吉良よし子です。
参考人の皆さん、本日はお忙しい中お越しいただきまして、本当にありがとうございます。
それでは、まず荒井参考人にお伺いしたいと思います。
参考人が県知事となられて始められた奈良モデルにおいて、県と市町村、市町村間の連携が必要として、消防や水道、税の徴収などでの実践を進められておられるというお話、御紹介いただきました。また、その中で、県と市町村は対等な立場に立っているというお考えの下でやられているというお話でしたけれども、それぞれの自治体の議会とそして県との関係はどうなっているかということを伺いたく、例えば、市町村側がそれぞれの議会の意見を反映して県と意見が対立してしまった場合などはどのように話合いの場を設けたり若しくは調整の手だてを取っていらっしゃるのかということを伺いたいのですが、お願いします。
参考人 荒井正吾君
県と市町村の関係、連携の障害になっていないかどうかという、現実にいろんなケースであります。一番大きなのは人的関係ですね。あいつの言うことは気に食わぬということから大体うまくいかないことが多いです。その中で、議会で、この人の言うことには必ず反対しようという人が必ずいます、まあ民主主義ですからそういうのは必要だと思うんですけれども。
それは、調整ということは、フォーマットの標準調整はないと思いますが、一つは、大事なのになぜ反対するんですか、反対の理由は何ですかということを、合理的に突っ込むのを積み重ねると。合理的に言っても非合理的に反対する人はもうしようがないですよね、それは心理的なものに原因しているところが多いので。
それともう一つは、県が連携を持ち出したら何か威張っているんじゃないかという昔のメンタリティーがずっとあります。私の人格のせいかもしれませんが、威張って言っているつもりはないんだけれども、何かタカビーに見えるかもしれないというふうに気にはしているんですが。そうじゃないんですよと言っても言っても言っても、何か昔の知事は威張っておったし、おまえもそうやろうと、こういうような感じはありますので、これはフラットな関係だということを心理的に認識されるまでに、まだかもしれませんが、随分時間が掛かって、それが一番大きな障壁だったように思います。
吉良よし子君
ありがとうございます。合理的に説明するために頑張っておられているというお話でした。
次に、また引き続き伺いたいんですけれども、先ほどのお話の中で道州制についての御意見伺いましたけれども、それについて補足があればということと、もう一つは、奈良県は、この間、関西広域連合には正式には入られていないと思うんですが、その理由について伺えればと思います。
参考人 荒井正吾君
奈良県の共産党議員の人は大体私の政策に反対なんですが、広域連合に入らないということだけは賛成していただきました。それは、広域の行政よりも地域の細かい自治行政を助ける方が県としては大事だと思っているところを、その面だけは賛成していただいたというふうに思います。
広域連合と道州制、ちょっと話長くなるので短く短くいたしますが、要はガバナンスがはっきりしないと、広域連合と道州制を比べたら。まあ正直言って道州制は広域組織をつくるよりも個別の地方自治の強化の方がいいと思いますが、広域連合と道州制を比べると、道州制の方がガバナンスがはっきりしている面はあろうかと思います。広域連合の方は寄ってたかって持ち寄り行政でございますので、道路を造ったりヘリコプターを飛ばしたときの、事故が起こったときの責任主体といったような形のケースにうまく応えられない状況です。一丁前のまだ自治体にはなり切っていないと。
それともう一つは、連携でいけるんじゃないかと。なぜ議会もつくって特別地方公共団体にせないかぬのかということがちょっとまだ不明だったので入らなかったという、簡単に言えばそのようなことでございます。
吉良よし子君
ありがとうございます。
それでは、碓井参考人にも伺いたいと思うんですけれども、参考人が委員を務めておられた第三十次地方制度調査会において、平成の大合併、同じくですけれども、経緯と現状について議論されておりますが、では、参考人御自身はあの平成の大合併についてどのように評価されているか、お聞かせください。
参考人 碓井光明君
平成の大合併、大変な合併が進行しまして、市町村数が極端に減少して現在に至っているわけでございます。その合併に至る経緯もそれぞれの地域によって事情が異なります。ですから、私は、全てが成功だったとは言い切れないと、これは率直に申し上げてそのように思います。
ですから、こういう制度改革のときに、合併特例債を使っていろいろな施設を造るとか、そういうことがこれからじわじわとマイナス面で生じてくる、そういう市等もあるかと思います。ですから、私は、全て良しというわけにはいかないのですが、しかしまた、他方で相当程度成果を上げているところもあると思っています。
そこで積み残されている課題が、大都市に、つまり政令指定市になっている、大合併によって政令指定市になっているところでございまして、そういうところでは言わば都市内分権という考え方でこれから問題を解決していく必要があろうかと思っています。
吉良よし子君
ありがとうございます。
それでは、碓井参考人にも伺いたいと思うんですけれども、参考人が委員を務めておられた第三十次地方制度調査会において、平成の大合併、同じくですけれども、経緯と現状について議論されておりますが、では、参考人御自身はあの平成の大合併についてどのように評価されているか、お聞かせください。
参考人 碓井光明君
平成の大合併、大変な合併が進行しまして、市町村数が極端に減少して現在に至っているわけでございます。その合併に至る経緯もそれぞれの地域によって事情が異なります。ですから、私は、全てが成功だったとは言い切れないと、これは率直に申し上げてそのように思います。
ですから、こういう制度改革のときに、合併特例債を使っていろいろな施設を造るとか、そういうことがこれからじわじわとマイナス面で生じてくる、そういう市等もあるかと思います。ですから、私は、全て良しというわけにはいかないのですが、しかしまた、他方で相当程度成果を上げているところもあると思っています。
そこで積み残されている課題が、大都市に、つまり政令指定市になっている、大合併によって政令指定市になっているところでございまして、そういうところでは言わば都市内分権という考え方でこれから問題を解決していく必要があろうかと思っています。
吉良よし子君
ありがとうございます。
それでは、多分最後になると思うんですけれども、碓井参考人、荒井参考人、北村参考人、お三方に伺いたいんですけれども、昨年六月に出された第三十次地制調の答申では、都市機能の集約とネットワーク化、フルセットの行政からの脱却、掲げておりますが、私は、長引く経済不況の下、やはり住民の福祉増進のために地域のあらゆる問題の解決に日夜奮闘する基礎自治体の存在意義というのは高くなっているし、その役割は増してきているのではないかと思っているのですが、それぞれの参考人の皆さんの、今の日本社会における基礎自治体の存在意義、そしてその役割についてどのように感じておられるか、ちょっと最後で時間が短くて申し訳ないのですが、それぞれ一言ずつお願いいたします。
参考人 碓井光明君
私ども地制調が述べました集約とネットワーク化でございますが、これはまさに行政サービスを提供する基礎自治体の体力を強化するための方策であるというふうに考えております。
参考人 荒井正吾君
基礎自治体なしに国は存在しない、成り立たない、統治機構は成り立たないと思いますが、完全な基礎自治体というのはないわけでありますので、それを補完するのは、合併による補完か、上位といいますか、垂直補完と呼ばれる広域的な行政団体か、連携か、あるいは違う方策かということであればもっと違う、鉄道だけは別の行政組織にしようというふうに、ヨーロッパで違う個別のテーマごとの行政組織をつくって、それは議会の議長が鉄道会社の社長に順番になっているわけなんですね。恒常的な業務はそのようなやり方でできるわけでございます、ガバナンスの道筋が分かればできると。そのような多様な工夫がまだ日本の地方自治には必要なことじゃないかというふうに思います。
参考人 北村亘君
確かに基礎自治体というのは役割は重要だということは私も全く同じ意見でございますが、ただ同時に、基礎自治体が最近、エゴイスティックと言ったらちょっと語弊がありますが、自分のところだけはきれいにしたいということをおっしゃることも多々あって、それをどのように調整していくのかというのがまず第一の問題だと思います。
もう一つは、基礎自治体が例えば先ほど言いましたように本当にやった方がいいのか、住民情報はたくさん持っていますが、同時に、住民情報を持っているからといって福祉をやりたいというふうになるかというのはまた別問題でして、財政的ないろんな措置などをこれから講じていくということも必要だと思いますので、中長期的な課題として基礎自治体の在り方というのを考えていくということが必要だと思っております。
以上でございます。
吉良よし子君
ありがとうございます。終わります。