吉良よし子君
日本共産党の吉良よし子です。
過疎地域の要件追加や過疎債の対象事業を拡充する本改正案に日本共産党も賛成することを申し上げ、今日は過疎地域の要望も踏まえて質問いたします。
本改正案の作成に当たっては、実効性ある過疎対策を行うため、過疎地域からの声に応えるものをと協議を重ねてきたと聞いています。
ここで法案提案者に伺いますが、全国過疎地域自立促進連盟が要望していた過疎対策事業債の対象事業の拡大のうち、廃校舎等の公共施設の解体撤去が本改正案に盛り込まれませんでした。その理由をお答えください。
衆議院議員 宮下一郎君
吉良先生の御質問に答えさせていただきます。
御指摘のように、廃校舎等の公共施設の解体撤去、過疎団体の皆様からも強い御要望をいただいてまいりました。一方で、過疎団体以外の市町村、地方自治体の皆様からも強い要望が寄せられているところでございます。
こうした全国の声を踏まえまして、来年度予算におきまして、総務省におきましては、公共施設等総合管理計画に基づいて行われる解体撤去費に要する経費について地方債の特例措置を創設すると、こういう手当てをしております。地方債の特例措置は、地方財政法改正を行い、一方で平成二十六年度の地方債の計画でも一般単独事業三百億円の一部としてこうした事業を創設するということで、これまで地方債の対象でなかったこうした事業が起債によってできるという制度を設けました。
一方で、過疎団体の皆様につきましては、実は既に過疎債のソフト事業によりまして公共施設の解体撤去が実施できるという状態になっております。個々の市町村ごとに発行限度額があるという制約がございますけれども、既に北海道夕張市等々でも活用いただいておりまして、既に非過疎団体に比べますと有利な財政措置があるということでございます。
今回もしこれを対象に加えますと、発行限度額が総枠では縛られますけれども、基本的には個々の市町村ごとに限度額がないハード事業の対象に入るということであります。そうしますと、非過疎団体の皆様とのバランスを欠くのではないかと、そういった総合的判断から、今回は対象から外させていただいて、全自治体対象の地方債の特例措置、これで御対応を当面はいただこうという結論に達した次第でございます。
吉良よし子君
私は高知県出身で、先日、過疎地域を含む高知市と四万十町に行き、お話を伺いました。その中で、老朽化した公共施設の解体撤去について過疎債のソフト事業として除却できること、また地方債による起債の特例が新設されることは承知しているとのことでしたが、できればこれは過疎債のハード事業で行いたいとの御意見でした。それは、地方債の起債を利用すると地方交付税による措置がないために町の負担が重くなってしまうと。町が使える過疎債のソフト事業の枠が解体撤去だけでいっぱいになってしまって、ほかの事業に回せなくなるということだからということです。
昨年三月、総務省の地域力創造グループ過疎対策室が発表した改正過疎法の評価及び今後の過疎対策のあり方に関する報告書でも、解体撤去費の要望が高いことを挙げて、必要箇所数や必要額等を定量的に把握した上で、ハード事業の対象について検討していくことも考えられると書かれています。是非、今後の検討課題の一つとしてほしいと思います。
改めて法案提案者に伺いますが、こうした過疎自治体の厳しい実情も踏まえ、自治体の要望に寄り添ってハード事業の対象の拡充を今後も進めるべきだと思いますけれども、その決意を確認させてください。
衆議院議員 宮下一郎君
先生から大変建設的な御提案をいただいたと思っております。
ハード事業に係る過疎債の起債対象につきましては、今般の法律改正案の立案に当たりましても多くの過疎団体の皆様の御要望をお聞きして、そして検討をしてまいりました。今後、ハード事業に係る過疎債対象事業、この今回の事業の廃校舎等々のものもやはり入れるべきと、こういう議論が高まってきた場合には、当然、その時点において実情をしっかり踏まえて内容を検討し、そして拡大も含めて適切に対応すべきものと思っております。
吉良よし子君
是非、しっかり声聞いて検討していただきたいと思います。
また、四万十町は高知県の合併自治体では県下一広く、淡路島よりも大きい町となっています。町の担当者の方々からは、移住希望者が多いことから、住宅や生活などの情報発信を行ったり、地域おこし協力隊の活動として伝統産業である紙すきの後継者づくりに取り組んできた経験を生かして、十和地区の鍛冶屋存続のために全国に鍛冶屋希望者の公募を出したりといった、過疎債を活用した事業の実施状況や要望を直接伺ってきました。また、住民との双方向で情報発信しているケーブルテレビ事業、廃校を活用したホビー館などの施設も見せていただき、四万十町の良さを生かしながら産業活性化を促し、町民が安心して住み続けられる町づくりへと住民と自治体が力を合わせておられるという姿が印象的でした。
そこで、総務省に伺いますが、平成二十二年度から二十四年度までの過疎債の計画額、発行額、ソフト分の活用状況、教えてください。
政府参考人 佐藤文俊君
過疎対策事業債ですが、平成二十二年度は地方債計画額二千七百億円に対して発行額は二千二百八十一億円、平成二十三年度は計画額二千九百億円に対して発行額二千五百八十九億円、平成二十四年度は計画額三千百十五億円に対して発行額二千九百七十五億円となっております。そのうちソフト分については、二十二年度は計画額六百六十二億円に対して発行額は三百七十九億円で活用率は五七・三%、平成二十三年度は計画額七百二億円に対して発行額四百五十八億円で活用率は六五・二%、平成二十四年度は計画額七百二十七億円に対して発行額は五百六十六億円、活用率は七七・八%となっておりまして、活用率は年々高まってきている状況にあります。
吉良よし子君
ということで、ソフト分について年々発行額も活用率も増えてきているというお話でしたが、先ほども紹介した改正過疎法の評価及び今後の過疎対策のあり方に関する報告書では、都道府県、市町村、それぞれにアンケートを行っており、その中で、ソフト事業の有効活用を図る上で必要な見直し事項については、都道府県、市町村、共に過疎債ソフト分の発行限度額設定の廃止という声が多く、とりわけ活用率の高いところほどその要求が高い、強い傾向がうかがえます。例えば、高知県も活用率は一〇〇%を超えており、実際に四万十町からも是非町が必要とする過疎債が確保できるようにしてほしいとの強い要望がありました。この過疎債ソフト分の発行限度額設定の廃止については私からも総務省に要望しておきます。
前回の法改正から三年たち、過疎地域における人口減少や高齢化、ますます進行しており、生活維持や地域社会の機能維持に向けた過疎地域に対する対策の強化が求められているということを強く述べ、最後に過疎地域の対策強化に向けた大臣の決意を伺って、質問を終わらせていただきます。
国務大臣 新藤義孝君
日本が少子高齢化に加えて人口減少社会を迎えている、これは深刻な問題であって、国家的な解決課題だと思っております。人口減少は過疎地域からこれ進んでいくと思われます。したがいまして、この過疎地域を活性化させるということは、まずは今地域の皆さんで困っている方々に支援をすることに併せて、その地域を元気になってもらうことが日本を維持していくことになるんだと、私はそのように思っています。
ですから、様々な過疎のソフトの対策も入れられるようにいたしました。それに加えて、やはりお金を出すだけじゃなくて、そのお金をきちんと使っていただいて、仕事として回していけるような体制を組まないとこれは成果が出ないんだと。その意味において、地域の元気創造本部で過疎地も含めたラウンドテーブルをセットしているわけでありまして、これは政府として、総務省だけではなくて政府全体の地域活性化の枠組みの中でしっかりと過疎対策を取り組んでまいりたいと、このように考えております。
吉良よし子君
終わります。