委員長 竹谷とし子君
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、徳永エリ君及び吉川沙織君が委員を辞任され、その補欠として小見山幸治君及び相原久美子君が選任されました。
また、本日、仁比聡平君が委員を辞任され、その補欠として吉良よし子君が選任されました。
吉良よし子君
日本共産党の吉良よし子です。
まず初めに、今回の台風二十六号による災害で亡くなられた方々の御冥福をお祈りし、御遺族に対して深く哀悼の意を表します。また、被災された方々に対して、心よりお見舞いを申し上げます。今なお行方不明者の皆さんの捜索に当たられている大島町の職員や消防団を始め、関係者の皆様にも心から敬意を表したいと思います。
さて、私は、発災後二回にわたって大島に伺いました。とりわけ、発災直後の十九日に、大臣と同じ日でしたけれども、伊豆大島に伺ったとき、大島在住の七十代の方から、今まで町では住み続けられる島づくりを頑張ってきた、だからこそ今回の災害での教訓をしっかり受け止めて、若い世代もこの先百年、二百年住み続けられる島にするための支援をしてほしいと言われたことが忘れられません。三十日に委員派遣で伺ったときには、町長も支援と復旧に踏み出し始めたと話されていましたが、これからが大島町の復旧復興の正念場です。
私は、この大島町の復旧復興に当たっては、先ほどの百年住み続けられる島にという島の皆さんの思いにこたえて、とりわけ、これから将来の大島町を背負って頑張ろうとしている若い人たちが希望を持って立ち上がれる、なりわいと生活の再建を目指すことを基本に据えるべきと考えますが、大臣の大島町復旧復興へ向けた決意をお聞かせください。
国務大臣 古屋圭司君
吉良委員、私は、ちょうど十九日でしたかね、政府視察団として行きましたときにお目にかかりましたね。熱心に視察をされておられる姿を見ました。
今、若者が将来も希望を持って暮らしていけることが大切だ、もうそのとおりですよね。ただ、そのためには、まず今回の災害から立ち直って復興させていくということが大切で、まず第一点は、我々、激甚災害で、農地の災害、それから中小企業の助成に関しては激甚災害指定を事実上決定させていただきまして、まだこれは本来なら閣議決定していないことなので余り声高には言えないんですが、閣議決定をできるだけ来週中にいたしますので、これでしっかり対応をするということが一点。それからもう一点は、やっぱり被災者の支援について、まず災害救助法に基づきまして仮設住宅等々の支援、それから被災者生活再建支援法、これの支援金のお渡しする等々によって、国としても支援をしていくということでございます。
やはり都と町と十分連携をして、大島町がしっかり復興していく。やっぱり将来また、こういった大変な災害に見舞われたけれども、再びこの地元で若い人たちが活力を持って生活をしていこうという意欲を示すためには、私どもいろんな面で御支援をしていかなければいけないことだというふうに思っております。心して対応していきます。
吉良よし子君
ありがとうございます。
私が大島に伺ったとき、今回の被害のひどかった元町の神達地区で亡くなられた、中米原産で大島名産の花ブバルディアの栽培に力を入れてきた御夫妻のことを聞きました。亡くなった御夫妻は、学者のような探求心で来年はもっといい花をと品種改良に努めていた方たちで、自宅近くで栽培していたブバルディアは都の品評会でも何回も入賞するほど美しく、各地から指名で注文も入っていたそうです。この御夫妻の弟さんが、今回奇跡的に泥から脱出して助かった息子さん御一家が、もし兄夫婦の後を継いで農業を再開したいと考えるなら支えていきたいとおっしゃったという報道もあります。
先ほど大臣からもありましたように、今回の災害が局地激甚災害に指定されるとの見通しであることが報告がありましたけれども、神達地区の被災状況は深刻で、全てのものが押し流されている中、この地域で被災者の皆さんが農業を再開しようとしたとしても、果たして同じ場所で農業を再開できるのか、場合によっては別の土地に畑を移さなくてはいけないのではないかという不安の声もあると伺っています。
そこで、まず農水大臣政務官に伺いますけれども、農業再開の支援について、現在地の再開だけでなく、現在地以外の場所で再開せざるを得ない場合も含めて、農業再開に関する支援を受けることはできるのでしょうか。
大臣政務官 横山信一君
私からお答えをさせていただきます。
まず、台風二十六号による甚大な被害を受けた大島町、被害状況は今現在調査中でございます。現在までに、農地三か所、二ヘクタールに土砂の流入などの被害が発生したというふうに報告を受けております。
農地の復旧についてでありますが、一か所当たりの工事費が四十万円以上になる場合、恐らくそういう場所もこの大島町の場合出てくるかと思いますけれども、農地災害復旧事業の対象になります。その場合は、迅速に復旧を進めるために、査定前着工制度、こうしたものを利用させていただきますし、またGIS、航空写真などを用いるような形で査定事務の簡素化も行ってまいります。
さらに、御質問にありましたように、その場所で営農ができるかということに関してでございますけれども、これは災害復旧事業の中で、農業者の意向によりますけれども、現在の位置で復旧するか、若しくは、そうでない場合は用地費を自ら負担していただくことになりますけれども、代替地で復旧することも可能でございます。さらに、被害を受けた農業者への対応といたしましては、農林漁業セーフティネット資金等の支援もございます。
今後、現地の被災状況を詳細に調査をし、被災者の意向も踏まえ、都や大島町と連携を取りながら、早期の営農再開が可能となるように復旧に努めてまいります。
吉良よし子君
ありがとうございます。
お話にあった話ですけれども、結局、被災された方々が農業を再開しようとしたときに、原形復旧、現在地で復旧できればいいけれども、別の地で再開する場合には用地費は自分で負担しなければならないし、そのセーフティネット資金というのも融資であり、結局は借金を背負わないと再開できないというのでは十分な支援とは言えないのではないでしょうか。
これまで大島町では、住み続けられる島づくりを目指して新規就農者育成・支援事業などが進められ、農業の後継者づくりの支援にも力を注いできたそうです。この中で、若手の農家の皆さんもグループをつくって、学習会、交流して、町とも連携して農業の活性化に向けた取組も進めてきたというお話で、今回も、災害を受けた後も、農業再開へ若手で頑張ろうと決意しているとも伺っています。こういう皆さんが希望を持って立ち上がれるきめ細かな支援こそ重要だと思います。
農業はもちろん、漁業や観光も含め、その一つ一つをどう具体的に支援するのか、どの産業でも、どういう状況でも頑張り続けられるような、柔軟できめ細かな支援をすることこそが政治の責任だと思うのですが、大臣の見解をお聞かせください。
国務大臣 古屋圭司君
今被災農家に対する支援は、農林水産省の政務官がお答えをされたとおりでございます。
やはりこういった被災をされたときにできるだけの支援を私たちしておりますけれども、しかし、それには一定のルールもあるのは事実ですね。ですから、そのルールの許される範囲内でしっかり対応していくと。
我々は今、激甚はできるだけ早く指定をさせていただきましたし、また政策金融公庫から長期の融資もございます。これは、融資ではございますけど、有利な条件でございますので、やっぱりそういったものを活用していただいて、この厳しい、そういった災害に遭ったものを打ちかっていくという、その強い意思というものも同時に必要だというふうに思います。そういうことをやることこそで初めて地域の皆様に勇気がもたらされて、そして復興につながっていくと思います。許される範囲内での支援は惜しみません。
吉良よし子君
許される範囲内だけではやっぱり立ち直れないと思うんです。大島の被災者の皆さん、そもそもローンを抱えていて、そしてその上、災害の中で家も作業場も失って、農地も壊滅的な被害を受けている。その中で、借金を更に背負わないと再開できないというのであれば、大島の町の産業が根元から崩れてしまうということにもなりかねないと思うんです。ですから、できる限り柔軟な対応を、この制度の限りではない柔軟な対応を求めたいのですが、いかがでしょうか。お願いします。
国務大臣 古屋圭司君
我々、災害が発生をしたときにはできるだけ柔軟な対応をいたしております。しかし一方では、やはりこういう支援というのは税金を使うものでございますので、十分に納得をされる、納税者としても納得をする対応をしていくということは一方でも必要なんですね。ですから、その辺のバランスを取りながら、我々は、先ほど申し上げたように、許される範囲内では徹底的な支援をしていくということを申し上げたわけであります。
吉良よし子君
許される範囲内ではなく、是非とも拡充する方向で、とりわけ今回の大島の災害というのは、島の町の規模からいうと、それこそ東日本大震災並みの大きな被害を受けている状況ですから、是非とも、税金とはいえ、こうした大変な目に遭っている皆さんが希望を持てる方向の対応を求めたいですし、このような状態であることを踏まえて国と東京都とが協力して、しっかりと調査もして要望をつかんでいただいて対応していただくことを強く強く求めまして、時間もありますので、次の質問に移ります。
次に伺いたいのが、子供たちの状況です。
まず、文部科学省に伺います。
今回の災害で被害を受けた子供や、若しくは親が死亡あるいは行方不明となっている子供たちはいるのか、被害の状況の報告をお願いいたします。
政府参考人 藤原誠君
お答え申し上げます。
伊豆大島における台風二十六号による児童生徒の人的被害状況につきましては、東京都教育委員会から学校の管理下における被害はなかったとの報告を受けております。
なお、学校管理の外における件につきましては、中学校、一名が在宅中に台風によって自宅が流される被害に遭いまして負傷したとの報告を東京都から受けております。
吉良よし子君
ありがとうございます。
先ほど柴田委員からもあったように、大島町は八千人の島で、島じゅうみんなが顔見知りという密接な人間関係の下で、今回の被害の大きさにショックを受けている子供たちも多いと聞いています。是非とも、人的被害にとどまらず、詳しく島の子供たちの状況について調査をしていただきたいと思っております。
なお、私たちは、今回の災害でお母さんが亡くなって、お父さんはいまだに行方不明という大学一年生のいる御一家のお話を伺いました。
この一家は、十五年前、今回亡くなったそのお母さんのふるさとである伊豆大島に戻る決意をして島に移り住んだ御家族です。今年四月にその娘さんの本土の大学への入学が決まって、お母さんが何とか借金をして入学金を支払って、娘さんも勉学を励み始めたやさきの災害でした。大島に一緒に住んでいた母方の祖父母は、何とか一命を取り留めたものの、家も流されていて避難生活。そして、いまだ行方不明の父方の祖父母の方たちは、実は宮城県で二〇一一年の東日本大震災で被災して、今なお被災生活を続けているそうです。
こうして、この学生は頼るすべを失って、入学金の借金返済、四年間の授業料をどう工面していくかも分からない状況に追いやられてしまっています。希望いっぱいに大学進学したはずなのに、今回の災害で親を失ったばかりか、生活も学業もどうなるか先の見えない状況に追いやられた。どんなに不安で、どんなに苦しい思いをしているか、考えるだけでもつら過ぎます。
大臣、この実態をどう受け止められるでしょうか。何としても、こういう学生が夢を失うことのないよう支えるのが政治の仕事だし、責任だと思うのですが、どのような支援ができるか、御見解をお聞かせください。
国務大臣 古屋圭司君
御両親が被災をしたり、あるいはお亡くなりになって学業を続けるということが厳しくなった、どういう支援をすべきかというような趣旨の御質問だと思いますけれども、こういった災害によって就学の機会が奪われるというのはあってはならないことですよね。ですから、被災者支援の観点から、そういった支援をするということは重要であると私も認識しております。
ただ、これは一義的には文部科学省の支援でございますので、私がどこまで答弁が許されるかはともかくとして、文部科学省の支援は、例えば災害による経済的な理由によって授業料等の納付が困難な学生に対する授業料の免除というのがありますね。被災により家計が急変した学生生徒に対する緊急・応急採用奨学金の支給等々の支援策というのがプログラムとしてございます。
いずれにしても、こういった被災した学生を対象とするものも含め、しっかりと御要望を聞かせていただいてきめ細かな支援ができるよう、関係省庁連携をしていく必要があるというふうに考えております。
吉良よし子君
先ほど免除というお話もありましたが、一方で奨学金のお話がありました。これは緊急であれ応急であれ結局は貸与制であって、ローンで卒業後に数百万円の借金を背負わなくてはならないという事態にもなりかねませんので、やはりそういう借金では安心して学業を続けられるとは言えないと思うんです。
ですので、是非ともそういう借金を背負わすような形ではない、先ほどおっしゃられたような柔軟な対応というのを是非求めたいですし、この学生の一命を取り留めた大島にいる祖母の方は、孫の学費を支えようと娘はこの春から雑貨店の店主に頼みアルバイトから正社員にしてもらって頑張っていたところだ、孫が災害のために勉学の道を諦めずに済むことが娘の願いだと思うとおっしゃっていました。災害で親からの支援を失うなどした学生については、本当に学業を断念するということなく、きっと彼女は続けられるかどうか、続けていいのかという状況にも陥っていると思うんです。だから、安心して学業に専念できるような体制を是非とも関係省庁と連携して進めていただきたいですし、やはり私は、今、百年住み続けられる島をということで、今回、若手の農家の皆さんの思いや学生の問題を取り上げました。
最初、十九日に島に伺ったときには島の方から、この災害で島から笑顔が消えたという言葉を伺いました。これからの大島の復興を考える上では、こうした島の皆さんがこれ以上絶望することのないよう、これから島を担っていく皆さんが希望を持って生活となりわい再建に向かっていける、笑顔が取り戻せる支援を求める体制が何よりも重要だと考えておりますので、大臣、政府には、こうした島の皆さんの思いに寄り添った本当に柔軟で制度の枠にとらわれない対応、きめ細かな復興支援を求めて、質問を終わらせていただきます。